アメリカ最大のポルシェディーラにて不祥事発生。マーケティング担当副社長が顧客らに詐欺容疑で約2.8億円を騙し取った疑い

2020-05-26

ポルシェ始まって以来の不祥事。顧客の信用を失墜させる詐欺事件発生

アメリカ・フロリダ州のポンパノビーチにあるアメリカ最大のポルシェディーラ「チャンピオン・ポルシェ」にて、過去に例の無い不祥事が発生。

チャンピオン・ポルシェでは、同社がこれまで販売してきた数少ない希少限定モデル「9911GT3/911GT2RS」等を多数販売してきた有名な販売代理店ですが、この店舗に務めるマーケティング担当副社長が、顧客から約2.8億円をだまし取った疑いがあるとして、現在訴訟問題にまで発展している模様。


犯人は顧客から大きな信頼を受けていた

その訴訟内容としては、今回の不祥事の発端でもある副社長のShiraaz Sookralli氏が「911GT3/911GT3RS」といった高額モデルに関して、「納期を早め注文番号を割り込ませる(つまりは納期短縮)」と騙して、同氏が新たに作った偽の会社である”チャンピオン・モータースポーツ(ペーパーカンパニー)”にバイヤーズ・デポジット・アグリーメント専用の口座(もちろん、Shiraaz Sookrailli氏の個人口座)に”保証人名義”で追い金を支払うように命じたとのこと。
その後、ポルシェ・メーカとは一切関係性のない架空の予約・発注番号を自身で発行することで、顧客に安心と信頼を得ていたのだと考えられます。

顧客の誰もが信じていた→総額約2.8億円だまし取るのに成功

もちろん、希少モデルをオーダーしたオーナーは、全て正当な方法であると説明を受けていたため、何の疑いもかけていなかったことから、24組のオーナーに彼の口座に振り込ませ、総額2.8億円をだまし取っていたことが判明しました。

その後、ある一定の金額が貯まったからなのか、彼はポルシェディーラに姿を現さずにそのまま持ち逃げ中とのこと。
なお、彼は顧客からの厚い信頼を受けていて、数多くのネットワークを通じながら顧客に希少モデルの極秘情報を伝達。
これにより、希少モデルを販売することに関しては彼が常に担当していたとのことですが、やはり顧客のために最善のおもてなしを図っていた優秀な人材であっただけに、「今までの行為は全て、顧客から大金をだまし取るための罠」だったということを考えると非常に残念な出来事ですし、何よりもポルシェの信用度を一気に失うことになる、ポルシェ設立以来の不祥事になるのではないかと思います。

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Reference:CARSCOOPS