パワーウェイトレシオは1kg/ps以下?!アストンマーティン「ヴァルキリーAMR Pro」がジュネーブにて公開

2020-05-26

先日より開催中のスイス・ジュネーブモーターショー2018にて、最強のレーシングモデル「ヴァルキリーAMR Pro」が公開されました(“AMR”とは「Aston Martin Racing」を意味)。
この個体は、同社の公道仕様モデル「ヴァルキリー」のトラック専用に開発されたもので、レッドブルレーシングフォーミュラ1チームが行った試合に基づき、数多くのフィードバックを行っていて、パワートレインは排気量6.5L コスワース製V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力1,100psを発揮します(出力値は最終的な数値ではない)。


パフォーマンスとしては、コーナリング時の最大重力加速は3.3G、ブレーキング時は3.5Gと驚異的な力を発揮。ちなみに生産台数は僅か25台のみとなっていますが、既に完売済みとなっています。
そして驚くべきことに、この個体の車体重量が約1,000kgということで、最高出力に対するパワーウェイトレシオが0.91kg/psというとんでもないスペックを持ち、最高時速は362km/hにまで到達します。

車体形状においても、同車の空力特性は大きく目を引くものがありますが、やはりレーシングモデルとして特化したエアロダイナミクスやパワートレイン、車体重量、シャシーが全てサーキット向けに最適化されているため、これまでアストンマーティンが開発してきたレーシングモデルの中でも圧倒的なパワーバランスを持った一台であることには間違いなく、反対に言えば、生半可な気持ちでも容易に操作することのできない危険なマシンであるということがわかります(3Gを超えるともなれば人は立つことが困難になるほどの力が作用する)。

【NEW Aston Martin Valkyrie AMR Pro! FIRST LOOK】

Reference:CARSCOOPS

関連記事:アストンマーティンのトラック専用モデル「ヴァルキリーAMR Pro」が公開。F1やLMP1にも匹敵するスペック(2017/11/17投稿)

アストンマーティンのハイパーカーモデルでありながら、価格は驚異の約4.5億円と超高額モデルとなる「ヴァルキリー」のトラックモデルの予想レンダリング画像(非公式)が公開されましたが、今回はアストンマーティンから公式的なレンダリング画像が公開されました。
今回公開されている画像は「ヴァルキリーAMR Pro」と呼ばれるもので、”AMR”とは「Aston Martin Racing」を意味しています。
この個体は、アストンマーティンとレッドブルレーシングのテクニカルパートナーシップによる成果として共同開発されるもので、2020年にリリースする計画が進められており、究極のパフォーマンスを表現した一台であるとのこと。

レッドブルレーシングフォーミュラ1チームが行った試合に基づき、数多くのフィードバックを行ったこの個体のスペックは、「ヴァルキリー」と同様に排気量6.5L V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力やトルクについては更なるパワーアップが見込まれ、同車はF1やLMP1レースカーに匹敵する性能を有しているとのこと。
最高時速は402km/hにまで到達し、コーナリング時の最大重力加速は3.3G、ブレーキング時は3.5Gと驚異的な力を発揮するとのこと。ちなみに生産台数は僅か25台のみとなっています。

今回のレンダリング画像では確認できないものの、ヘッドライトについては、F1のコンポーネントの純粋な機能からインスピレーションを受け、アルミフレームにロービームとハイビームが含まれているとのことで、同社が市販する最も軽量なヘッドライトよりも更に40%程軽い等、極限まで軽量化が図られています。

なお、レッドブルテクノロジーのAdrian Newey CEOは以下のようにコメントしています。
「ヴァルキリーの真のロードカーとして機能することが非常に重要である。しかし、トラック専用のヴァルキリーAMR Proでは、このような譲歩をしない極端な進化を作りだします。空力性能やシャシー、パワートレイン、重さなど、AMRのあらゆる側面が共有されますが、パフォーマンスのエンベロープを大幅に拡張するに最適化されています。これは、以前の2シータクローズドルーフカーを大幅に上回るレベルのトラック性能を提供します。」