ランボルギーニ「アヴェンタドール」には後輪駆動(RWD)の設定は無し。今後も四輪駆動(AWD)でヨロシク!

2020-05-26

ランボルギーニの現行ラインナップにて、フラッグシップモデルの「アヴェンタドール」や「ウラカン」、「ウルス」は四輪駆動モデルをラインナップし、最近では後輪駆動(RWD)モデルの「ウラカン」が登場していますが、今後フラッグシップモデルとなる「アヴェンタドール」にはRWDが設定されないことが明らかとなりました。
これについて、レーシング・ブルの研究開発責任者であるマウリツィオ・レッジャーニ氏は「アヴェンタドールには、四輪駆動システムが最も安全でパフォーマンスに重点を置いていける。RWDのトラクションコントロールは非常に侵略的であって、無意味なものである」と説明。


最近では、最高出力800psを発揮し、おまけに後輪駆動のみという過激な操作を行うフェラーリ「812スーパーファスト」やマクラーレン「マクラーレン・セナ」といったモデルが登場していますが、こういったモデルたちにおいても、安全なものではなく危険性の高いモデルたちであるとのこと。

ランボルギーニは、1993年に販売したフラッグシップモデル「ディアブロVT」が後輪駆動(MR)モデルから本格的に四輪駆動(AWD)へとシフト。今後は後輪駆動モデルにシフトできない理由として、やはり「加速」が一番影響しているのだとか。
これについては、4つの車輪が可能な限りグリップ力を持って発信制御を作動させることのできる最善の方法であるとして、これが後輪駆動モデルともなると空転作用が大きくなり、驚異的な加速が行えないと説明。

それはつまり、0-100km/h加速時間等の”数字(スペック)”に大きく影響してくるとのことで、スーパースポーツモデルとしての過酷な現実と、一方でドライバへの走る歓びを与えるといったジレンマ問題を解決するための方法として、AWDは欠かせない存在になるとのことで、恐らくこういった四輪駆動モデルはフラッグシップモデルに限らず限定モデルにおいても設けられるマストアイテムになると思われます。

Reference:autoevolution

実はマクラーレンも四輪駆動を検討中?!
関連記事:マクラーレンが遂に後輪駆動から四輪駆動へシフト?加速力に限界が見えてきたか(2017/7/10投稿)


これまで、ほとんどのスーパーカーが、0-100km/hの加速時間短縮や最高速度を維持するために四輪駆動を採用してきていますが、マクラーレンは全て後輪駆動モデルを採用してきており、数少ない四輪駆動を採用していない希少なスーパーカーブランドでもありました。

しかし、ここにきてマクラーレンCEOであるマイル・フレビット氏が、先週のグッドウッドフェスティバル2017にて、後輪駆動にもついに限界がきていることを示唆。
マイル・フレビット氏によると、「今はまだ四輪駆動モデルを計画しているわけではないが、いつかその方向性を指し示す必要がある。他社メーカのように0-100km/hの加速時間がどんどん縮まっているのは、やはり四輪駆動の特性を生かしているからだと思うが、後輪駆動では賄いきれない領域に迫ってきた」とコメント。

現在、マクラーレンの最新モデルとなっている「720S」は、これまでで最も強力な非電動モデルで、リヤアスクルだけで最高出力720psを発揮。
一方のハイブリッドモデルであるマクラーレンのアルティメットシリーズ「P1」も、ベースグレードで最高出力903ps、「P1 GTR」で最高出力986psを発揮し、それら全てが後輪駆動のみにてサポートしてきました。

しかし、これだけの過激なパワーを後輪駆動だけで支えるにはやはり無理があるとのことで、今後更にパワーアップされるであろうハイブリッドモデルやEVモデルにおいては、間違いなく新たなる設計変更や評価基準を見直する必要性があると示しており、更にはエンジンを後部のサブフレームに組み込む方式ではなく、エンジンを直接助手席の後部に配置することで、マクラーレンのレーシングモデルを彷彿させるレイアウトを検討していくことも必要であるしており、具体的に四輪駆動モデルへの検討が押し迫っていることも確認できますね。