中国資本と提携のサリーン。エントリーモデル「S1」を製造する中国工場が6月中に完成予定、生産は今年後半から

2020-05-26

2009年に「S7(サリーン・セブン)」を生産終了してからはカスタマイズメーカとしてビジネス焦点を絞っていたサリーンが、昨年、中国・江蘇賽麟汽車科技有限公司(JSAT)との資本提携により、中国にて新たなエントリーモデルとなる「S1(サリーン・ワン)」を発表。

そして今回発表された「S1」は、中国・如皋(Rugao)にて今月完成予定の工場で製造されるとのこと(サリーンもついにメイド・イン・チャイナになる)。
工場では、年間約15万台の車両を生産できるキャパを持つとして、これは「S1」専用のラインだけではなく、セダンやSUV、クロスオーバーといった幅広いモデルたちも生産可能な体制を作っていくとのことで、近年の中国の製造品質は着々と向上(特にEV車両のバッテリー製造は中国が大きく占めている)。
世間の認識との大きなかい離をカバーできるほどの高品質スポーツモデルの登場を期待したいところです。


今回登場する「S1」は、ドイツのスポーツカー・アルテガ「GT」から大きくインスピレーションを受けたモデルとなります。
サイドから見ても、非常に滑らかな流線形を描くスポーツクーペといった印象で、車体サイズは不明ながらも非常にスタイリッシュでコンパクト。
ルーフからリヤハッチ、リヤスポイラーにかけても殆どフラット部が無い空力特性を考慮したデザインとなっていますね。

サリーン江蘇・自動車技術CEOであるチャールズ・ワン氏のコメントによると、「S1」はプラットフォームから全面的に改良が加えられるとのことで、その一方でパワートレインについても、排気量2.5L 直列4気筒ターボチャージャーエンジンを搭載し、最高出力456ps、最大トルク474Nmを発揮。

トランスミッションは6速MTのみという生粋のスポーツカー好きにはたまらないラインナップ。
パフォーマンスとしては、0-100km/hの加速時間が3.5秒、最高時速は290km/h、車体重量は軽量タイプの1,218kgを実現。
競合モデルとしては、パッと思いつくものとすればアルファロメオ「4C」やポルシェ「718シリーズ」が妥当なのかもしれません。

なお、販売価格は1,200万円からとなっており、プレオーダーとしては12万円のデポジットにて対応が可能となっています。
販売時期については不明ですが、まずは中国市場にてされることは間違いなく、その後に欧州やアメリカに輸出される予定となっています(日本での販売は不明)。

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Reference:CarNewsChina.com