ロケット科学者がマクラーレン「720S」の速さの秘密を解明。「やっぱ空力特性はずば抜けてますわ」【動画有】

2020-05-26

ロケット科学者が唸るほどに速い「720S」

マクラーレンのスポーツシリーズ「650S」の後継モデルとして登場し、ドラッグレースにおいては、反則レベルのチューニングを施すモデル以外ではもはや敵なしとなっている帝王「720S」。
この個体の速さの秘密を解明すべく、空力や流体に詳しいロケット科学者のRyan W.Conversano氏が詳しく説明しています。


キーワードは「空力特性」と「形状」

今回調査を進めた「720S」について、その速さの重要な要素の一つには「空力学的な形状」が入っているとのこと。
「720S」は、これまでマクラーレンがラインナップしてきたモデルの中でも圧倒的に外観の形状に拘った一台であるとして、その中で最も優先度を高くしたのが空力性能と言われています。

他の競合モデルとは異なり、マクラーレンは、カーデザインの多くにシャープなラインとアングルを追加するようには求められず、空気をカットするために役立つ流れの良い表面や湾曲したエッジ、滑らかな形状の組み合わせを採用することで、抗力を最小限に抑え、このモデルに必要なダウンフォースレベルを高めたのだと解説しています。

パワートレインについては、スポーツシリーズ「540C/570S/570GT」やスーパーシリーズ「650S/675LT」よりも強烈な、排気量4.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力720psを公称値としていますが、実際にシャシ台にて測定した結果、公称値よりも5%以上も高い出力値を発揮することがわかっているとのこと。

加えて、どのモデルよりもパワーバランスが大きくとれており、カーボンファイバを多用することで車体重量を軽量化したことから、より高い加速性能を発揮することができてるのだとRyan W.Conversano氏は説明しています。

やはり「720S」はトータルバランス面で、どのモデルよりも優れていること、そして空力特性が飛びぬけて高いことから、どのモデルよりも速く、更に伸びのある走りを提供することができるのだと思います。
今後、マクラーレンは「720Sスパイダー」やハードコアモデルのLTを追加予定としていますが、特にハードコアモデルは更に精度を高めた空力特性とエンジンとのパワーバランスを持ち、「720S」をも圧倒するだけのスペックを持つことが期待されています。

【McLaren 720S: The Science of Speed】

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Reference:CARSCOOPS