【これはヤバイ…】中国MG 3の安全評価ユーロNCAPで”致命的欠陥”が発覚したにも関わらず、4つ星評価を獲得した不可解な理由
致命的な問題が発覚したにも関わらず、総合評価で「クラストップレベル」は悪い意味でヤバイ
イギリスにて誕生したスポーツカーブランドMG。
MGはモーリス・ガレージズ(Morris Garages)の略称で、現在は中国の上海汽車(SAIC)グループ傘下となり、電気自動車(BEV)を中心に製品を開発・製造・販売している有名企業です。
そんなMGがラインナップするコンパクトハッチバックMG 3が、欧州の安全性能評価・ユーロNCAPにおいて、「致命的な問題、及び構造的な欠陥が発覚」したにも関わらず、何と5つ星評価で「4つ星」を獲得するという、とんでもない事態に。
具体的にどういった問題が発覚したのか?見ていきましょう。
そもそもユーロNCAPって何?

今回、海外で話題となっているMG 3の問題についてですが、欧州にて実施された安全評価ユーロNCAPが、そもそもどういったものなのかを説明してきたいと思います。
ユーロNCAPは、ヨーロピアン・ニュー・カー・アセスメント・プログラム(European New Car Assessment Programme)のことを指し、欧州にて販売される新車の安全性能を評価するプログラム。
欧州各国の政府機関や消費者団体が参加する自主的な取組みで、衝突実験を行い、その結果を「星の数(満点は5つ星)」で評価・公開することで、メーカーの安全技術開発を促し、消費者が安全な車を選べるようにする目的があります(メーカーのPRポイントにもなる)。
ちなみに評価項目においては、「成人乗員保護」「子ども乗員保護」「歩行者保護」「安全補助」の大きく4項目が挙げられ、これら4つの観点から総合的な評価を行ったうえで、5段階評価を行います。
日本の自動車アセスメント「ファイブスター賞」に近いプログラム
このユーロNCAPですが、日本でいえば国土交通省が実施する自動車アセスメントに近いもので、予防安全性能と衝突安全性能が最高ランクで、事故自動緊急通報装置を搭載している車種に与えられる最高評価賞「ファイブスター賞」がイメージしやすいかと思います。
ユーロNCAPの評価中に発覚!MG 3の致命的な欠陥とは?

ユーロNCAPの概要が明らかになった上で、今回話題になっているMG 3は、一体何が問題となっているのかを見ていきましょう。
独立安全機関によれば、衝突試験中に「重大なシートラッチの故障を起こした」ことのこと。
つまり、「衝突時に、運転席のロック機構が故障する危険性」があるわけですね。
こうした問題は、1997年にユーロNCAPのテストプログラムが始まって以来初めてとのことで、この欠陥にもかかわらず、MG 3は最終的に「4つ星」の評価を獲得。
※ユーロNCAPの評価で「4つ星未満」の評価を下すことは、とんでもない欠陥が重ならない限り極めて稀らしい
この結果を受けてユーロNCAPは、安全性の評価方法を見直すことになったそうです。

ちなみにこちらが、MG 3のフロントオフセット衝突試験中に「重大な安全上の不具合」が確認されたときの画像。
ラッチの故障により、運転席が衝突中にねじれてしまうという大問題が発生。
乗員セルは構造的に安定していたにもかかわらず、シートの異常な動きにより負傷リスクが高まり、運転者の下肢保護性能は「低い」と評価されました。
また、この不具合により、ユーロNCAPは「乗員の体格に応じた適切な試験を実施できなかった」と報告しています。
ラッチの不具合だけでは不十分だったかのように、ダミードライバーの頭部がエアバッグを突き抜けてステアリングホイールに衝突し、頭部保護の評価は「適切」に留まりました。
ユーロNCAPは、この結果が「小さな部品の故障がいかにして負傷リスクを急速に増大させるかを浮き彫りにしている」と指摘。
この問題は、車内が狭くエネルギー吸収スペースが少ない小型車では、さらに顕著になります。