【賛否両論】フェラーリがF40オマージュのワンオフモデル「SC40」を世界初公開!伝説のモデルを現代に蘇らせるも、SNSでは『垂れパンダ』と酷評
F40をオマージュしたモデルではあるが、一方でSNSでは好みが大きく分かれているようだ
フェラーリは2025年10月18日、世界に一台しか存在しないワンオフモデルとなる特別モデルSC40を世界初公開しました。
このモデルは、フェラーリのカタログモデルで初のV6ターボ+プラグインハイブリッド(PHEV)を採用する296GTBをベースにしていて、その見た目は伝説のV8ツインターボモデルとしてラインナップされたスペチアーレモデルのF40をオマージュ。
かなり個性的な見た目のワンオフモデルで、どことなくF40の要素が盛り込まれた一台ではあるものの、SNSでは「たれパンダ」と揶揄されているようです。
レトロフューチャーな見た目を持つSC40を見ていこう

こちらが、フェラーリ公式によって世界初公開されたワンオフモデルのSC40。
このモデルは、フェラーリが定める最上級のエクスクルーシブな顧客のためだけに作られるモデルなわけですが、いわゆる「SPシリーズ」ではなく、フェラーリが新たに始動する「スペシャル・プロジェクト (Special Projects Programme)」の記念すべき第一弾として、「SC」の名が付けられているようです。
当然のことながら、「40」という数字はF40の名からインスパイアされた、レトロフューチャーモデルとなります。

先ほどもお伝えした通り、本モデルのベースとなるのはカタログモデルとなる296GTBで、自動車界で最も有名なアイコンの一つを彷彿とさせる、特注エクステリアとカスタムインテリアのディテールが特徴です。
いわゆるコンプリートカー的な立ち位置にもなるSC40ですが、本モデルのデザインを担当したのは、フラビオ・マンゾーニ氏 率いるフェラーリ・スタイリング・センターとなります。
なぜ現代のフェラーリでは「黒い帯」が追加されるようになったのか?

改めてフロントマスクを見ていくと、SC40は新型849テスタロッサやF80と同様のデザイン言語を採用していることが分かりますね。
ここ最近のフェラーリは、12チリンドリを始め、F80や849テスタロッサでも「ヘッドライト周りにブラックのような帯」を設けることが非常に多くなりました。
これには特別な理由があるそうで、デザイナーであるフラビオ・マンゾーニ氏によると、「人間のような顔に見えないように、最先端の航空機に見えるように工夫した」そうです。
当然のことながら、このデザイン技術にはSC40にも採用されているわけですが、実際にSC40の製作依頼をかけたVIPオーナーは、このブラックラインが入ったことをどのように思っているのか気になる所です。
なお見た目の印象としては、旧世代を彷彿とさせる角張ったスタイリングと、現代的なセクシーさを演出する妖艶な曲線が融合し、フロントエンドはシャープなノーズに沿ってバンパーインテークと繋がるレトロなヘッドライトへと変更。
おそらく、このブラックのラインがポップアップ式(リトラクタブル)ヘッドライトをイメージさせているのだと思われますが(あとは人間の顔っぽく見せない演出)、現代の安全基準に合わせてスリムなデイタイムランニングライトに置き換えられています。

こちらはサイドビュー。
こうして見ると、F40のNACAエアダクトを現代的に再解釈したもので、カーボンファイバーガーニッシュと、リアクラムシェルベースに力強い水平ラインが配されています。
ちなみにボディサイズとしては、全長4,700mm×全幅1,975mm×全高1,198mm、ホイールベース2,600mmと、全高1,200mmを切るほどのワイド&ロースタイル。

F40の象徴的なデザインともいえる固定式リアウイングも採用されていますが、若干小型化されているのもポイント。

また、ベント付きリアフェンダーの間にあるエンジンカバーに配されたレキサン製ルーバーも、オリジナルへのオマージュとなっています。
テールランプは296GTBのテール意匠をそのまま流用か

こちらはリアデザイン。
テールライトはおそらく、296GTBのものをそのまま流用していると思われますが、F40をオマージュしたモデルなのであれば、個人的には4灯式の丸形テールの方が似合うのでは?とも思ったり。
ボディカラーもワンオフの「ビアンコSC40」を採用

そして、今回のワンオフモデルで一番の驚きだったのがボディカラー。
F40のイメージカラーでもあったロッソ系ではなく、何とSC40専用のワンオフカラーとなるホワイト系の「ビアンコSC40」を設定。
これはツートンカラーの5本スポークアルミホイールと(タイヤサイズは、フロント245/35 ZR20インチ、リア305/35 ZR20インチ)、イエローのフェラーリエンブレムと美しく調和しているのもポイントです。