ホンダ「NSX」の売上がオーストラリアにて不調。昨年の秋に発売以降、売れたのはたったの2台のみ

2020-05-26

ホンダ/アキュラのハイブリッドスーパースポーツ「NSX」は、アメリカを始め日本やイギリスにおいても売り上げが好調であるにも関わらず、オーストラリアでは全く売れていない模様。
アメリカは約400台の販売台数を達成し、日本やイギリスは優に100台を突破しているにも関わらず、オーストリラリアに至っては昨年の秋に発売して以降、何とたったの2台しか売れていないとのこと。
オーストラリアは、決してスーパーカーの需要が少ない国というわけではなく、例えばアウディR8 V10 Plusは累計72台、スパイダーモデルは21台、メルセデスベンツAMG「GT」や日産「GT-Rニスモ」等は累計100台近く販売しているのですが、「NSX」はこれらに比べると極端に少ない台数ですね。


これについて、ホンダの広報担当であるNeil McDonald氏は、「NSXは、ハイブリッド技術や走行性能、排他性等、トータルバランスが非常に高い個体であるため、そこが魅力を半減させているのかもしれない」としており、車体デザインに対するコストバランスというよりも、日本車特有の信頼性と技術力の高さが逆に仇となっているのかもしれません。
とは言っても、日産「GT-R」も同様に日本車の一つとして共通認識はあるとは思うものの、このモデルとの大きな違いが何なのかを考えると、(細かく見たら何もかも違うと思いますが)ハイブリッドであるかどうか。

オーストラリアは、ようやくハイブリッド車両の浸透度が高くなっている一方で、今回のような高性能スポーツモデルにハイブリッドというファクタが加わるところに何かしらの疑問を感じているのかもしれず、その局面を打破しない限りは売り上げを伸ばすのは中々に難しいところ(ホンダ自身がどういった販売戦略を立てているのか定かではない)。
現在のところは、3台目の「NSX」を生産する計画は立てられていないものの、ハイブリッド技術の浸透性と「NSX」の技術力の高さが信頼性に繋がれば販売台数を伸ばしていくことは多いに可能と思われますが、それがいつになるのかは現時点では何ともいえず、排ガス規制がより一層厳しくなった頃に飛躍するかもしれませんね。

Reference:CARSCOOPS