【レンダリング】これで成立するの?液体窒素を活用したマクラーレンのレーシングモデルが公開

2020-05-26

マクラーレンの3座シートハイパーカー「マクラーレンGT(BP23)」が年内に発表される予定となっていますが、このモデルよりも更に優れた近未来的なレーシングモデルのレンダリング画像が公開されています。
今回レンダリング画像を担当したのは、デジタルアーティストのRavi Sharma氏で、基本的な仕様としてはレーシング専用であるも、高度な機能を多数組み合わせることで”公道でも走行可能”とするモデルでもあると説明。


高度な機能性の一つとしては、超電導コイルを備えたインホイールモータを装着することで、内燃機関では生み出せないトルクフルな加速力を発揮。
そして、車体後部にはコンパクト貯留槽が設けられ、ここには超伝導を摂氏-197度にまで冷却する液体窒素(?!)が蓄えられています。

見た目はもはやレーシングカーではなく、今にもミサイル等を発射しそうな近未来的な車両デザイン。非現実的すぎるフェンダーやリヤディフューザー、フロント・リヤインテークにはアクティブな空力特性に考慮され、形状においてはザリガニ的な攻撃的なお顔になっています(こうしてみると、過激デザインと言われたアストンマーティン「ヴァルキリー」が普通に見えてしまう…)。

インテリアもチラっと公開されていますが、内装は非常にコンパクトで、ドライバが前輪のすぐ後ろでリクライニングできるように設計。
フロント部分にはエアチャンネルと呼ばれる立体映像が公開され、ありとあらゆる情報(天候や気温等)を明確にキャッチし、ドライバに認知させることができると言います。

実はパーツも非常に少なくて簡単に組立てが可能となっています。
具体的な部品点数は不明ですが、20点も無さそうですね。車体重量も1,000kgに到達しないほどに軽量に仕上げられています。
スペックについては一切記載されていませんが、推定システム出力は約1,000psが妥当でしょうか。
ただ、中々に受け入れがたいデザインで、これがレーシング車両として世に登場することができるのかは疑問ですが、もしかしたら数十年後にはこうしたデザインが当たり前の時代になるのかもしれません。

Reference:CARSCOOPS

関連記事:マクラーレンが遂にEVモデルの開発に着手?製造台数は僅か5台のみという情報も(2017/8/17投稿)

Autocarの情報によると、マクラーレンのアルティメットシリーズ「P1」を所有するオーナーへの先行情報として、現在同社は、オールエレクトリック(EV)モデルの開発に着手しているとのこと。
その他の情報によると、このEVモデルは限定5台のみの製造を予定しているとのことで、EVモデルプロジェクトにおいて重要なフィードバックが期待されるオーナーにのみ提供される模様。

なお、マクラーレンのレーシンググループとなるアプライド・テクノロジーズは1レースで完走できるようなフォーミュラEマシン専用バッテリーを開発中で、この専用バッテリが今後のEVモデルに適用される可能性もありそうです。

ただ、このEVモデルは、同社がスポーツ/スーパーシリーズをハイブリッド化した後に登場する個体になると思われ、早くとも登場するのは2023年以降になると推測。

その一方で、最高出力1,000ps以上を発揮するEVスーパーカーのリマック「コンセプト・ワン」や、ニュルブルクリンクにてランボルギーニ「ウラカン・ペルフォルマンテ」よりも7秒速くゴールした中国の電気自動車メーカNIOの「EP1」等、少しずつEVスーパーカーがフィーチャーされ、今後はEVスーパーモデルが生き残るべき策を考えなければならないわけですが、こういった中でもマクラーレンの持つ技術がどこまで通用するのか非常に見ものである一方、EV化することでのスーパー本来の魅力がどのように変化するのかも今後の気になる動向でもありますね。