世界限定106台のマクラーレン「スピードテール(Speedtail)」はアメリカでは走行不可能に。一体なぜ不可能なのよ?

2020-05-27

先日発表されたばかりの「スピードテール」、早速問題に

昨日10月26日に一般公開されたばかりのマクラーレンの3座シートハイブリッドハイパーカー「スピードテール(Speedtail)」。
世界限定106台のみ販売され、同社アルティメットシリーズ「P1」より引き継いだハイブリッド技術を採用し、パワートレインには「マクラーレン・セナ」同様の排気量4.0L V型8気筒ツインターボエンジン+電気モータを組合わせることで、システム総出力1,035hpを発揮し、最高時速は403km/hにまで到達するマクラーレン史上最速のハイパーカーとなります。

そんなマクラーレン「スピードテール」ですが、既に106台完売済みで、アメリカには約3分の1(約35台)も輸入される予定なのですが、ここに来てアメリカで公道走行不可能という問題が発生しました。
一体なぜアメリカでは公道走行不可能なのでしょうか?

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問題①:3座シートレイアウト

まず一つ目は、マクラーレン特有ともいえる3座シートレイアウト。
これは「F1」と同じレイアウトとなるのですが、肝心なのはこの車両に搭載されるサイドマウントエアバッグが許可されていないため、アメリカ規則を遵守できていないのだとか。

問題②:ミラーレス機能

二つ目は、従来車両に搭載されるサイドミラーが無く(厳密には格納されている)、コックピットにカメラやスックリーンを使用しているということが、アメリカでの公道走行の条件を満たしていないという問題に陥っているのだとか。

日本では、市販車世界初となるレクサス「ES」にデジタルアウターミラーと呼ばれるミラーレス機能が採用されていますが、これは日本での公道走行の基準を満たしているため走行は問題無しと判断されています。
しかしながら、今回の例で言えば、アメリカではそういったミラーレス機能を採用している個体は公道走行を許可されていないため、サーキット以外では走らせることができなくなっています。

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それじゃアメリカの公道で走らせることは一生無理?

ただ、必ずしも「スピードテール」がアメリカにて公道走行できないかと言われるとそうではなく、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)の規則である”Show or Display”ルールに申請すれば、特定の車両が道路規制を免除されるとのことで、原則として年間2,500マイル(約4,000km)まで走行できるとのこと。
但し、この申請はマクラーレンを通してサポートしてくれるものではなく、購入したオーナー自身が責任を持って申請しなければならないので非常に面倒なプロセスとなります。

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Reference:CARSCOOPS