メルセデスベンツAMG「GT R Pro」が遂に世界初公開。ニュルブルクリンクでは7分4.632秒を記録した最速モンスター

2020-05-27

遂に「GT R Pro」が世界初公開

先日より開催中のアメリカ・ロサンゼルスオートショー2018にて、メルセデスベンツAMG最強モデル「GT R Pro」が遂に世界初公開されました。
今回発表された「GT R Pro」は、トラックパフォーマンスに重点を置いて設計されており、「AMG GT3/GT4レーシングカー」の経験とノウハウを活かすことでサスペンションや軽量構造、空力特性、外観をアップデートしています。


「GT R Pro」は足回りから何もかもが高い次元へ

「GT R Pro」では、圧縮性とリバウンドをダンパー専用ダイヤルにてセッティング可能とするコイルオーバーセットを開発。
また、セッティング可能なカーボンファイバ製トーションバーをフロントに、中空のスチールバーを背面に設けることも可能となっています。
そして、Uniball球面ベアリングと呼ばれるものも装備され、これは通常の「GT R」のようなリヤアンダーウィッシュボーンだけでなく、上部のウィッシュボーンにも同様の機能を得ることが可能となり、アンダーボディにはカーボンファイバシルパネル等も装備することで剛性と安定性が向上されるとのこと。

足元においては、セラミックコンポジットブレーキが標準装備されることで超強力なブレーキング性能を有し、チタングレーのみで提供される軽量AMG Performance 5スポーク鍛造ホイールも標準装備されます。

空気力学においては、他のモデルとは明らかに異なり、フロントには高速度にて安定性を改善するカーボンファイバ製カナードを組込んだ新しいフロントエプロンを採用。
一方でAMGフロントアクスルリフトを減らすためにフロントフェンダーにエアスロットを新開発し、リヤには各ホイールアーチに小さなカーボンファイバエアロメントも装備されます。

デザイン性も一部変更され、空力特性もアップ

外観においては、ウィングミラーやリヤスポイラー、リヤディフューザー等の様々な空力要素に新しいカーボンファイバディテールを加えたカーボンパッケージⅠ&Ⅱを標準装備。
LEDフロントヘッドライトも新しいデザインとなり、加えてテールパイプエンドも「GT4ドアクーペ」からインスピレーションを受けています。
※ちなみに、先日AMG GT3のレーシングドライバを務めたMaro Engel氏によって「GT R Pro」でのニュルブルクリンクサーキットのラップタイムにチャレンジしたところ7分4.632秒を記録(「GT R」は7分10.9秒なので約6秒の短縮)。

気になるパワートレインですが、従来「GT R」同様に排気量4.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力585ps/700Nmを発揮します。

インテリアも「GT4ドアクーペ」をベースに諸々改良

インテリアについては、オールデジタルの12.3インチインストルメントクラスターが10.25インチマルチメディアディスプレイと並べて配置されています。
インストルメントクラスターには、ドライバがギア変換すべきときのプロンプトなど、モータスポーツからの技術的サポートを受けることも可能とのこと。

ステアリングも従来AMG「GTシリーズ」から更新され、特に「GT4ドアクーペ」と同じパフォーマンスステアリングホイールを装備しています。
ホイール形状はフラットボムセクションを採用し、仕様に応じてブラックのナッパレザー/マイクロファイバまたはオールマイクロファイバにて仕上げられ、その後ろにはメッキ仕上げのパドルシフトとデジタルダッシュ及びマルチメディアディスプレイを制御する統合タッチコントロールボタンも搭載されています。

あとは走行モード。
これについては、新しいAMG DYNAMICSモードを追加し、横方向の力学を最適化することでより高い横方向からの加速度、より良好な牽引力、そして荷重変化反応を提供することが可能になります。
なお、COMANDインフォテイメントシステムも標準装備されており、これは走行中のデータとなる80以上の車両特有のデータセットを毎秒10回検出してロギングすることが可能となっています。
このシステムを使用することで、ドライビングスキルを分析し改善することが可能となっています。

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Reference:CARSCOOPS