レプリカなのにスペックは本物並み?世界限定5台のみ&約29億円もするマクラーレンF1 LMが購入できなかった→全くのゼロから本物レベルに作り上げた男の物語【動画有】

好き過ぎたからこそ徹底的に調べ、23年もの年月をかけてようやく完成した男の集大成

さてさて、これまで当ブログでは様々なレプリカモデルをご紹介してきましたが、そのほとんどが既存モデルをベースにし、エンジンスワップやボディキットを移植することで本物に見立てたシンプルなレプリカモデルが主でした。

しかしながら、今回YouTubeチャンネルCars.co.zaに登場する南アフリカ出身のDanie Brough氏は全くの別次元で、「全くのゼロからとなる、骨組みなどのプラットフォームから全てオリジナルで製作し、一部本物以上のスペックを得るところまで仕上げた究極のレプリカ」を製作。

一体どのようなモデルなのか?早速チェックしていきましょう。


製作したのは、世界限定5台のみ製造されたマクラーレンF1 LMのレプリカモデル

今回Danie Brough氏が製作したのは、マクラーレンが世界限定5台のみ販売した究極のレーシング&公道仕様モデルとなるF1 LMのレプリカモデル。

同氏は、このモデルがどうしても欲しく色々と模索したものの、とんでもない金額にて取引されていることから本物を購入することを諦め、「そんなに値上がりするなら、そんなに手に入らないのなら自分で作れば良いじゃないか!」ということで、何と1999年から23年もの長い年月をかけて製作することに。

ところでマクラーレンF1 LMってどんなモデルなの?

ちなみにマクラーレンF1 LMは、1995年のル・マン24時間耐久レースの総合優勝を記念して、プロトタイプ1台を含む6台のみが生産されましたが、実質販売されたのは僅か5台のみ(プロトタイプはマクラーレン本社に保管)。

基本的な構造はF1ベースながらも、空力パーツはF1 GTRがモチーフとされていて、更に乗り味や車内レイアウトもレーシングカー並みにハードでスパルタン。

パワートレインも専用チューニングされた排気量6.1L BMWモータースポーツGmbH製V型12気筒エンジンを搭載し、最高出力627ps→680psへとパワーアップ。

そして気になるその価値ですが、何とオークションではアメリカ価格2,500万ドル(日本円に換算して約29億円)以上にて取引されているため、フェラーリのクラシックカーを除き、スーパーカー/ハイパーカー/レーシングカーにおいては最も価値の高い一台とも言われています。

今後ピュアEVが加速し、更に内燃機関系スーパーカーの希少価値が高まると予想され、数年後には更にとんでもない金額にて取引されているかもしれません。

プラットフォームからF1 LMに近づけるために全てオリジナル製作

そんなとんでもスペックでスパルタンなF1 LMですが、先述にもある通り、約23年という長い年月をかけて製作することになり、何と既存モデルは一切流用せず、プラットフォームは完全自作という本格派。

まず手始めとしてDanie Brough氏は、軽量のカーボンファイバーとアルミニウムを組合せた独自の専用シャシーを製作し、その後にカーボンファイバーやアルミニウム、グラスファイバーを上手く組合せたボディパネルを作り上げ、「本物のF1 LMにほぼ近い寸法」に仕上げることに成功したとのこと。

おそらくベースとなったモデルの寸法はスタンダードなF1だと思われますが、本物のF1のボディサイズが全長4,287mm×全幅1,820mm×全高1,140mmとなるため、おそらくこの数値に近いワイド&ローなボディスタイルを23年前から製作していたということになります(デザイナーのゴードン・マレー氏も驚くだろうな…)。

もちろんドア開閉は、マクラーレンのアイコンともいえるバタフライドアを採用し、エンジンもリヤミドシップに搭載。

エンジンは一体何を搭載している?そしてスペックやパフォーマンスもF1 LM並み?気になる続きは以下の次のページ(2ページ目)にてチェック!