日本人オーナーに納車されていたフェラーリ・レーシングカー333SPが競売へ!僅か41台のみ製造され、予想落札価格も全くの未知数。約2,500万円かけて新車レベルに修理された一台
ほとんど世に出ていない希少なフェラーリ333SPスポーツプロトタイプがオークションに登場
フェラーリはこれまで、様々な公道モデルからレーシングモデルまで販売してきましたが、その中でも非常に希少な333SPがRM Sotheby’sオークションにて出品されていることが明らかとなりました。
このモデルは、世界で僅か41台しか製造されていない希少なレーシングカーで、最初の14台はダラーラ、残り26台はミケロット(残り1台は不明)にて製造されていて、今回オークションに出品されている個体はシャシーナンバー032なので、ミケロット製造になります。
ちなみにこの333SPは、過去50年間に製造されたフェラーリ唯一のスポーツレーシングプロトタイプで、1960年代から1970年代初頭にかけて、世界選手権で優勝をおさめた250Pや275P, 330 P2, 330 P4, 312 PBといった「P」シリーズの一つでもあり、且つフェラーリが発表してきたレーシングモデルのなかで唯一モダンさも追求された一台となります。
独特な見た目はもちろんだが、功績もしっかりと残している貴重なレーシングカー
こちらが今回出品されているフェラーリ333SPスポーツレーシングプロトタイプ。
これまでのレーシングモデルでは中々見かけない独特のエクステリアデザインで、手動脱着式のハードトップルーフが存在しないフルオープン仕様。
Pシリーズの血統を受け継いでいるスポーツレーシングモデルの333SPですが、デイトナ24時間耐久レース(1998年)や、セブリング12時間耐久レース(1995年、1997年、1998年)で総合優勝を果たし、レーストラックで大きな成功を収めたことでも有名。
エンジンはフォーミュラー・ワンをモチーフにしたV8 NA
気になるパワートレインですが、WSC規制により、排気量4.0L F310EV型8気筒自然吸気エンジンを搭載しますが、これは事実上タイプ036のF1エンジンのロングストロークバージョンを採用していて、最高出力641hp/11,000rpmを発揮するため、そのパフォーマンスも相当に高いと言われています。
モダンな見た目なのにリヤは強烈
リヤクォータービューはこんな感じ。
GT3レースカー並みの強烈なリヤウィングを装着し、サイドウィングの形状は特大クラス。
恐らく走行時のダウンフォース量は相当に大きいものと予想されますが、こうした技術が反映されたのも、空力特性やダウンフォースに最も力をいれているダラーラとの共同開発があったからこそ実現できたものだと思われます。
フェラーリとの専門知識を活用し、フラットボトムのカーボンファイバーモノコックシャーシを中心に構築され、プッシュロッド式のコイルスプリングを備えた従来のダブルウィッシュボーンサスペンションを採用しています。
そして足元には、Y字スポークチタイプの鍛造アルミホイールを装着し、ホイールの締結方法はセンターロック式、ブレーキキャリパーはブレンボ製のゴールドキャリパーをインストールしています。