重さはマツダNDロードスターよりも軽量!見た目ポルシェ&水平対向6気筒エンジンを搭載するスーパーカー・オイルステインラボ Half-11が世界初公開
アストンマーティン・ヴァルキリー以来となる、LMPカーを彷彿とさせるスーパーカーが登場!
アメリカは南カリフォルニアを拠点とするオイルステインラボ(Oil Stain Lab)が、以前より開発を進めていたポルシェ911のレストモッド風と思わせる新型ハーフ11(Half-11)のプロトタイプモデルを世界初公開しました。
ちなみに、オイルステインラボとは「オイルのシミ研究所」という意味であり、本企業の兄弟であるイリヤとニキータ・ブリダンによって、オープントップ&911のレストモッド版としてハーフ11プロトタイプの開発が進められました。
このモデルは、世界限定25台のみ生産・販売されるとのことですが、そのエクストリームな見た目に加えて、車体重量もマツダNDロードスター(MX-5 Miata)よりも軽量なのが魅力。
具体的にどのようなスペックなのかチェックしていきましょう。
見た目はポルシェ911のレストモッドもしくはコーチビルドモデル風
こちらが、オイルステインラボによって開発されたハーフ11プロトタイプ。
見た目はまさにポルシェ911のレストモッドモデルで、どことなっくアストンマーティン・ヴァルキリーやヴァルハラを彷彿とさせるようなLMPカー風。
ボディサイズとしては、全長4,318mm×全幅2,032mm×全高1,118mm、ホイールベース2,713mmとワイド&ロースタイル。
同社曰く、この個体はサーキット専用モデルではなく公道走行も可能とのことで、元々はオープントップのロードスタータイプでしたが、量産仕様ではトップルーフ付きのクーペに変更されるとのこと。
ノンハイブリッド&ライトウェイトでパワーウェイトレシオ比「1キロ台」
サイドから見たときのスタイリングも独特。
量産仕様としての目標スペックを見ていくと、ガソリンエンジンモデルは最高出力650hpを発揮するそうで、エンジン回転数は自然吸気の特徴を活かして12,000rpmと超高回転型、車体重量も僅か907kgと超軽量。
つまり、マツダのオープン2ドアスポーツカーのNDロードスターよりも軽い上に、パワーウェイトレシオ比も1.4未満となるため、スペックだけを見ると「車輪の付いたミサイル」そのもの。
ちなみにハーフ11の燃費性能としては、高速道路中心だと11km/Lぐらいだそうで、燃料タンク容量が94Lなので、走り方次第では無給油1,000km走行もできそう。
ちなみに足元には、フロント・リアに18インチ鍛造アルミホイール+ミシュラン製パイロットスポーツ・レジェンドスリックタイヤといったサーキット仕様を準備しますが、公道仕様になると19インチ or 20インチのアルミホイール+ミシュラン製パイロットスポーツカップ2Rタイヤを準備するそうです。
オプション費用を支払えば、100%電気自動車にアップデートすることも可能
もう一つ注目したいのは、パワートレインのラインナップ。
今回は、ノンハイブリッドの排気量4.5L 水平対向6気筒エンジンをベースにしたピュアスポーツモデルを公開していますが、どうやらシステム総出力850hpを発揮する80kWhの大型バッテリーパックを搭載した100%電気自動車も設定できるとのことで、このグレードを購入するとなる230万ドル(日本円に換算して約3.4億円)かかるそうです。
※エンジンモデルは180万ドル(日本円換算で約2.7億円)
ピュアEVともなるとガソリンエンジンモデルに比べて+45kgほど重くなるそうですが、それでもマツダNDロードスターよりも軽量なのは驚き。
なおオイルステインラボの共同開発者であるニキータ・ブリダンによると、ノンハイブリッドからピュアEVに変更する場合は、「パワートレインの交換ではなく、サブフレームの交換になる」とのことで、この独自の柔軟性は、超富裕層のスリルを求める人々の要望に応えるために実現したいのだそう。
ポルシェ911の見た目だが、ポルシェベースのユニットやプラットフォームは一切使用していないようだ
ちなみにオイルステインラボのイリヤとニキータ・ブリダンは、過去にジェネシスやキャデラック、トヨタ、ホンダといった有名自動車メーカーのエンジニアとして働いていた経歴を持つ特殊な兄弟。
これまでに培ってきた技術から、最もスポーティなモデルとなるポルシェ911を参考(テスト車両)にすることで、性能の限界に挑戦してきたのだそう。
なお量産仕様のエンジンは排気量4.5L 水平対向6気筒(フラット6)でありながらも、「根本的なエンジンベースはポルシェ製ではない」とも断言しており、つまりはポルシェ風の見た目ながらも「ポルシェのパーツなどは使用していない完全オリジナル」とのことで、性能以前に耐久性や信頼性がどこまで高いのかが気になるところ。