【黒船ミニバン】中国Zeekr 009が日本向けとして1,430万円で正式発売!レクサスLMやアルヴェル、新型エルグランド (E53)に勝てるのか?アフターフォローなどの不安も

遂に正式発売された新型Zeekr 009!話題はあれど、肝心なのはその先

2025年10月29日、東京ビッグサイトにて開催されているジャパンモビリティショー2025 (JMS2025)にて、中国・吉利 (Geely)の高級ブランド・ジーカー (Zeekr)より、新世代EVミニバンの新型009 (ゼロ・ゼロ・ナイン)がジャパンプレミアされました。

日本仕様として正式に発表・発売された新型Zeekr 009ですが、既に日本のラージサイズミニバンを席捲するトヨタ・アルファード (Toyota New ALPHARD, 40系)/ヴェルファイア (New VELLFIRE)に加え、レクサス新型LM500h、そして同イベントにてワールドプレミアされた日産のフルモデルチェンジ版・新型エルグランド (Nissan New Elgrand, E53)が直接的な競合モデルとなるようです。

そんなZeekr 009ですが、車両本体価格はいくらなのか?どのような層を対象に販売していくのかチェックしていきましょう。


Zeekr 009の車両本体価格は税込み1,430万円と高額

こちらが今回、JMS2025にてジャパンプレミアされたZeekr 009。

日本のラージサイズミニバン市場の黒船として、競合ミニバンに真っ向から勝負することになりそうですが、何と車両本体価格は1,300万円(税抜き)と高額。

つまり、税込みで1,430万円となるわけですが、レクサスの3列6人乗りとなるLM500h version L[4WD]で1,500万円(税込み)ですから、この価格帯に匹敵。

ちなみに、トヨタ・アルファードの2列4人乗りとなる2.5L HEV Spacious Lounge [E-four]で1,272万円(税込み)、2.5L PHEV Spacious Lounge [E-Four]で1,480万円(税込み)ですが、まさに日本のトップグレードミニバンに匹敵する価格帯であることがわかります。

Zeekr 009は、まずは法人やタクシー業界を中心に展開を広げていく

Zeekr 009のスペックを確認する前に、そもそもこのモデルがどのような客層を対象にしているのか、まずはどの市場から囲い込みしていくのかに注目。

本モデルを販売する京都のフォロフライによると、まずはタクシー業界との連携を推進していくとのこと。

つまりは、ユーザー向けというよりも法人や商用ビジネスに焦点をあてて、徐々にZeekr 009の認知度を高めていく戦略だと思われます。

ただ、プレミアムラグジュアリーEVミニバンという立ち位置を考えると、いわゆるアルファード/ヴェルファイアのように一般層に刺さるような車ではないため、そもそも簡単に公道にて見かけるような車にはならなさそう。

フォロフライ「今後はアフターフォロー網を充実させていく」

ちなみにこのモデル、正式な発売は2025年10月29日ですが、ユーザー向けの納車開始時期は2026年からを予定しているとのこと。

今後、このモデルの納車が進むとして、アフターフォローや各種メンテナンス、修理などの対応はどうするのかが気になるところですが、フォロフライ代表取締役である小間裕康 氏によると、「アフターサービス網を充実させ、部品の供給や整備網の全国配備というところをきちんと実現した上で、一般のユーザーにも展開できるような形を目指す」とのこと。

つまり、現時点ではまだしっかりとした地盤が固められていない状態のため、今後徐々に充実させていく予定とのことですが、そもそも今回の正式発売の話題をきっかけに、今後も話題が続くのかどうかも気になるところ。

中国の自動車メーカーで、日本に導入されているのは、高級ブランド・紅旗 (ホンチー)やBYDなどが挙げられますが、BYDはピュアEV軽の新型RACCO (ラッコ)で爆発的な人気を得られることが期待できる一方、紅旗は当初大きな話題を呼んだものの、2025年11月時点では「そのブランドさえも残っているのか」疑問に思う程全く話題になっていないため、Zeekrも同様の流れにならないことを祈るばかりです。

2ページ目:Zeekr 009に求められるのは「購入前ガイド」ではなく「購入後の情報」