フィスカーの最強モデル「VLF F1 V10ロードスター」。ダッジ「ヴァイパー」の工場閉鎖により、もしかして生産危うい?

2020-05-26

以前、アメリカのスポーツカーメーカであるフィスカーが、大排気量スポーツモデルとなる「VLF F1 V10ロードスター」を開発中、という記事を公開しましたが、もしかするとこの製品開発がストップする恐れがあるとのこと。

ところで、なぜこのスポーツモデルの製品開発が危険にさらされているのかというと、この個体の基本的なベースモデルがダッジ「ヴァイパー」だから。
ダッジは以前、「ヴァイパー」専用の組立て工場を来月末の8月31日に正式に閉鎖することを発表。
それによって「ヴァイパー」の生産もほぼストップになるため、そうなると必然的に「ヴァイパー」のエンジンを流用する「VLF F1」の生産も厳しくなるわけですね。


ただ、これについてフィスカーCEOのヘンリック・フィスカー氏は「ダッジ「ヴァイパー」がどうなろうとも、「VLF F1」の生産には何も影響しない」とコメント。

オートモーティブニュースによると、レーシングドライバであるベン・キーティング氏とテキサス州の「ヴァイパー」を取り扱うディーラとのパートナーシップにより、パーツの供給を継続してもらえることが確約。
それに合わせて、「VLF F1」の開発スピードも急ピッチを迎えているとのことで、元々生産台数を30台以下に絞らせていたのも50台に引き上げ、販売価格も約3,200万円でほぼ決定。

なお、注目される「VLF F1 V10ロードスター」のパワートレインは、「ヴァイパー」譲りの排気量8.4L V型10気筒エンジンを搭載し、最高出力750ps、最大トルク865Nmを発揮し、0-100km/hの加速時間は約3秒、最高速度は350km/hにまで到達、エンジンはミドシップマウントになる模様。

Reference:CARSCOOPS

関連記事①:悲報。ダッジ「ヴァイパー」の工場が8月31日で閉鎖することに

フィアット・クライスラー・オートモーティブ(FCA)は、ダッジの上位モデル「ヴァイパー」専用の組立工場を、8月31日で閉鎖することを正式に発表しました。
FCAは、「ヴァイパー」専用となるコナー・アヴェンニュー組立工場にて働く従業員87名については、別の工場へと異動する対応をとるとのこと。

ただ、今回閉鎖される工場について、FCAスポークウーマンのジョディ・ティンソンさんは、「今のところ工場を閉鎖する以外に、別の用途へとシフトさせたり、取壊しをするといったことは考えていない」とコメント。

「ヴァイパー」は、1992年から生産開始された上位スポーツモデルで、2010年~2012年の間で一旦生産中止されたものの、組立工場が現在のコナー・アヴェンニューに変わってからは売り上げは横ばい。

昨年には「ヴァイパー」の生産が完全に終了するため、その最終モデルを何種類か発表しましたが、思いのほか売り上げが好調であったため、結局のところ生産を中止することを取りやめるという不思議な事象も発生していましたね。

関連記事②:フィスカーが新たなマッスルカー「VLF F1 V10ロードスター」を開発。排気量は8リッター超えだ

アメリカのスポーツカーメーカであるフィスカーが、大排気量スポーツモデルとなる「VLF F1 V10ロードスター」を開発していることがわかりました。
この個体は来月より開催される上海モーターショー2017にて世界初公開されるとのこと。

この個体は、VLFオートモーティブが開発したスーパースポーツ「FORCE1 V10」のオープンモデルとのことで、基本的なベースモデルはダッジ「ヴァイパー」。

ちなみに、注目される「VLF F1 V10ロードスター」のパワートレインは、排気量8.4L V型10気筒エンジンを搭載し、最高出力750ps、最大トルク865Nmを発揮し、エンジンはミドシップマウントになる模様。
もちろんエンジンはダッジ「ヴァイパー」と同スペックになるものの、ブガッティ「シロン」の排気量8.0Lをも凌ぐ大排気量マッスルカーということで、その注目は相当に高いと考えられますね。