デ・トマソ「パンテーラ」ベースのコンセプトモデルがオークションに。その歴史も含めてご紹介

2021-10-24

デ・トマソの最後のコンセプトであり、「パンテーラ」がベースとなったモデルがRMオークションにて出品することが判明。
デ・トマソは、イタリアの自動車メーカであり、モデナとボローニャの間にあるフェラーリやマセラティ、ランボルギーニ、パガーニといったスーパーカーエリアに属する(1959年~1990年にかけての)スーパーカーメーカでもありました。

今回登場しているコンセプトモデルは、デ・トマソを創設したアルゼンチン出身のアレハンドロ・デ・トマソ氏が2003年に74歳という若さで亡くなる前に依頼した最後のコンセプトモデルとなります。
(ちなみに、デ・トマソ「パンテーラ」はイタリア語で”豹(ひょう)”、「マングスタ」は”マングース”と動物の名前を使用するケースが多い)


このコンセプトモデルは、ランボルギーニ「カウンタック」やランチア「ストラトス」、アルファロメオ「モントレアル」、ブガッティ「EB110」と名だたる名車を世に生み出したMarcello Gandini氏によって設計されたモデルでもあるわけですが、そもそもMarccello Gandini氏が今回のコンセプトモデルを設計した背景には、デ・トマソが昔マセラティを傘下に置いていた時代があり、そのときにマセラティ車両を設計していた人物がGandini氏であったことから、そういった繋がりを経て今回のコンセプト制作依頼の声がかかったわけですね。

このコンセプトモデルは、1999年の自動車メーカ創立40周年記念で約500人の観衆に見守られながら公開されたわけですが、その後このコンセプトモデルは一切姿を現さなくなり、幻の個体に。
ちなみに、このときの公開イベントに立ち寄っていた500人の中で、一人のデザイナーが相当な衝撃を受けたらしく、そのデザインをモチーフに生み出されたモデルが、後のブガッティ「ヴェイロン」とも言われ、その歴史は相当に名高いものでした。

なお、近日開催するモントレーカーウィークのRMオークションに出品されるこのコンセプトモデルの予想落札価格は不明ながらも、デ・トマソの最後のコンセプトモデルとして相当な値がつくことは間違いなく、今後のスーパーカー市場における重要なキーコンセプトとして重宝されることになると思われます。

Reference:CARSCOOPS