マクラーレン「720S GT3レースカー」が遂に世界デビュー。「720S」との共有パーツは10%以下、価格は約6,300万円から

2020-05-26

忘れていたころにコイツが登場!

マクラーレン・スーパーシリーズ「720S」をベースとした究極のレーシングモデル「720S GT3レースカー」が遂に世界初公開されました。
この個体は、過去に欧州やアメリカ、中東の各地にて数多くのテスト走行を行ったモデルで、2019年の世界デビューに向けて着々と準備が進められています。


マクラーレンらしい”極限のレーシングカー”

「720S GT3レースカー」は、トラックデビュー前に広範囲での流体力学計算(CFD)シミュレーションが行われ、コンピュータデータを検証し、長距離の耐久性を仮定することを意味する極限までのテスト体勢にも耐えられる究極のレーシングカーとなります。
そのため、価格帯も中々にハードルの高い約6,300万円からの販売となります。

マクラーレンCEOであるマイク・フレウィット氏によれば、「新型720S GT3レースカーは、顧客に最高級のGTレースカーを提供できると確信している。開発プログラムの集中的なトラックベースのフェーズを開始するのは、非常にエキサイティングな瞬間でもありました。我社のビジネス戦略に不可欠な要素であり、優れたGTカーと世界クラスのサポートを提供し、チームを最大限に活用することを約束します」とコメント。

実は「720S」の流用コンポーネントは10%以下

この個体には、従来「720S」同様に軽量で非常に硬いカーボンファイバモノセルⅡシャシー構造を採用。
パワートレインについては、排気量4.0L M840T型V型8気筒ツインターボエンジンに加えて、6速シーケンシャル・パドルギヤボックス(6速セミAT)用の改良されたトルク・カーブと新しいエレクトリックシフトアクチュエータが搭載されています。

ただ、ベースは「720S」と言いながらも、従来モデルのコンポーネントの90%以上がGT3用に変更・最適化されています。
主な特徴としては、ボディワーク(ビスポーク・スプリッタやフロアアセンブリ、ダイブプレーン、GT3スペックウィング等)、空力、サスペンション、改良されたトランスミッション、新しいブレーキシステムともはや別車両レベルとなっています。

そして、マクラーレンのセールス&マーケティング部門であるJolyon Nash氏によれば、この個体は高いレーストラックレベルにて行われる方法にて、極端なパフォーマンスを提供するロードカーの能力も持ち、モータースポーツの豊富な経験と専門知識を活用して、自社開発の専用モータースポーツ製品として展開していくとのこと。
成長する顧客重視のレースとビジネス戦略の一部として更に進化していく重要個体となります。

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Reference:CARSCOOPS