トヨタの新しいテストコース「スモール・ニュルブルクリンクサーキット」が遂に完成。その他10種類のサーキットも2023年には完成予定へ

2020-05-27

~遂に日本版ニュルブルクリンクサーキットが完成!~

トヨタは以前より、愛知県の広大(約2.5平方キロメートル=東京ドーム139個分)な土地に研究開発施設を含めた11種類のテストトラックを建設予定としていますが、その内の一つであるドイツ・ニュルブルクリンクサーキットをイメージした、特別なコース(スモール・ニュルブルクリンクサーキット)が遂に完成し竣工式が行われました。

このスモール・ニュルブルクリンクサーキットを建設した目的としては、高性能スポーツモデルを過酷な環境下にて操縦する際の安定性やブレーキ性能などをテストすることが主となっていますが、ドイツ・ニュルブルクリンクへの移動時間や開発コストの削減も含めての建設だと言われています。

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~日本版ニュルのコンセプトは「里山」~

トヨタによると、今回の新しい研究開発施設の建設は、「環境保護」が最も重要な考慮事項になっているとして、地域の約7割が保存された木と緑にて構成(「里山」がコンセプトテーマになっている)されているそうです。

このニュルブルクリンクサーキットを模したコースは、周回約5.3km/と本家ドイツのコースよりも約1/4の距離となっていて、更には標高差も本家は1,000フィート(304m)に対し、今回のスモール・ニュルは約250フィート(約76.2m)と小さ目。
ただ、ニュルブルクリンクでの最もキツイとされるコースをピックアップしての建設となるため、かなり難易度の高いコース(ノルトシュライフェの一部)になることは間違いなく、テスト車両を幅広くテストするには持って来いのコースになると思います。

~残り10種類のサーキットも2023年までに完成予定~

なお、全11種類のサーキットコースが建設完了するのは2023年と大分先となりますが、まず最重要とされていたスモール・ニュルが完成し、当面は約50人の従業員が現場にて働くこととなりますが、2023年には約3,300人へと拡大するそうです。
竣工式では、トヨタ「GRスープラ/プリウス/プリウスPHV」がテスト走行を行い、メディアを同乗させてコーナリングやストレートを体感できる試乗会を開催。

今後のトヨタのハイパフォーマンスモデルを含むテスト車両は、日本国内にてテストされますが、もしかすると貴重なスポーツモデル等のテスト走行を間近で見ることが出来るかもしれませんし、今後はこういったサーキットにて一般の方も含む特別試乗などのイベントも開催されるかもしれませんね。

Reference:autoevolution