日本人が僅か15分でデザインした世界の名作「エンツォ・フェラーリ」を見てきた!17年経った今も色褪せぬ圧倒的なデザインと存在感

2020-05-27

~やっぱり「エンツォ・フェラーリ」は美しい~

本日5月19日(日)、毎年の恒例イベントとなっているクラシック&エキサイティングカーによるラリーイベント「TOYOTIRES NCCR 2019」に行ってきました。
昨年は滋賀県彦根市~福井県敦賀市(赤レンガ倉庫)のルートでしたが、今年のTOYO TIRES NCCR 2019は、彦根~若狭と若干の変更となりましたが、ギャラリー多数・スーパーカー/スポーツカー/クラシックカーも60台近く登場し、終始熱気に包まれたイベントでした。

今回は、フェラーリの中でも圧倒的な存在感とギャラリーを虜にした名機「エンツォ・フェラーリ」をご紹介。
フェラーリが創立55周年を記念し、世界限定349台+50台=399台のみを21世紀で最初に発売したスぺアーレモデルで、次期「ラ・フェラーリ」へとつなぐ究極の一台となっています。

このモデルも、世界限定500台のみ販売された「マクラーレン・セナ」同様に公道にて走行するシーン等を目撃することはほぼ不可能ですし、日本でも限られた人物しか所有していない上、そのほとんどがガレージに保管しているため、今回のように公道を走行する姿を拝むことができたのは奇跡的と言えるでしょう。

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~「エンツォ・フェラーリ」のデザインモチーフはガンダムだった!~

さて、早速その美しい「エンツォ・フェラーリ」を見ていきましょう。
フロントデザインは、フェラーリがこれまで表現することのなかった武骨で斬新な造形を持ちますが、この造形のモチーフは皆さんご存知の「ガンダム」から来ていると言われています。

っというのも、このモデルをデザインしたのは、日本の工業デザイナーでありカーデザイナーとして世界的に有名なKen Okuyamaこと奥山清行 氏。
今年1月30日に東京・お台場のTHE GUNDAM BASE TOKYOにて、ガンダム40周年コラボレーション商品の発表会に参加した際、彼は「実は今まで言えなかったのですが、エンツォはガンダムからインスパイアされたデザインだと言える」とカミングアウトしたことも有名ですね。

彼は、イタリア・ピニンファリーナ社のデザインディレクターとして活躍し、今現在はKEN OKUYAMA DESIGNのCEOを務める人気デザイナーで、ここ最近では和製ハイパーカーとなる「Kode 57/Kode 0」を発表するなど、その個性的なデザインが大きな反響を呼んでいます。

~「エンツォ・フェラーリ」のデザインは僅か15分で完成した!~

ちなみに「エンツォ・フェラーリ」は、奥山 氏にとって出世作ともいえる代表的モデルですが、実はこのデザインが仕上げられたのはたったの15分と言われています。

フェラーリ会長より依頼を受けた次期スペチアーレモデルのデザインのため、約2年という期間を設けられましたが、いざ当日のプレゼンの時、フェラーリ会長より「斬新さが全く無いじゃないか!もう良いわい!」とプロジェクトのキャンセルをされたそう。
それに焦った奥山 氏は、懸命に追いすがり、事前に準備されていたサンドイッチで引きとめた約15分の中で必死に描いたデザインが、今の「エンツォ・フェラーリ」だと言われています。

この僅か15分が、彼の人生を大きく左右させたともいえ、たった15分で今現在も色褪せないスペチアーレモデルを生み出したというのは、とんでもない実力と運を兼ね備えたものだと言えるでしょう。

「エンツォ・フェラーリ」の背景ばかりとなってしまいましたが、日本人デザイナとは思えぬ完成度で、こういったエンジンを丸見えにするフェラーリ独特の発想というのも今でもひきつづき採用されています。

足元のホイールはデュアル5スポークのスター形状。
おまけにセンターロック式の非常にシンプルなホイールとなっています。

インテリアはこんな感じ。
シートはフルレザーのバケットシートで、シートバックはカーボンファイバ製とかなり軽量且つ薄い素材となっているので座り心地はかなりカタめでしょうね。このシートでの長距離運転は間違いなく腰が砕けると思います。

運転席とサイドシルの間にはサイドブレーキ?がありますね。とりあえず長い…

ステアリング周りはこんな感じ。
ウィンカーはスイッチ式で、ステアリングのサイドに設けられています。

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