中国のパクり技術はある意味尊敬レベル。ブガッティ・シロン等を丸パクリした3Dプリンタ技術搭載型の低速電気自動車が、更に人気を高めている模様

2020-12-19

過去に登場したシロンのパクリモデルが注目されているようだ

フランスのハイパーカーメーカ・ブガッティ・シロン。

排気量8.0L W型16気筒クワッドターボエンジンを搭載し、最高出力1,500ps/最大トルク1,600Nmを発揮する究極の直線番長でもお馴染みですが、このモデルは、環境法規制や関税の影響で中国で購入することは非常に難しく、仮に購入できる中国人が存在したとしても、そのほとんどが中国以外の国にて購入するケースが多いのだとか(関税等の影響が主)。

そういったこともあってか、過去にもご紹介した通り、中国では内燃機関モデルではなく、敢えて100%電気自動車モデルのブガッティ・シロンのコピーモデル?を販売する方向へとシフトしているようですが、相当に安い影響もあってか、その注目度を更に高めているようです。


パクりモデルといえども完成度は意外にも高め

このコピーモデルを製造するのは、中国・山東省にあるShandong Qilu Fengdeと呼ばれるメーカで、「シロン」のようなデザイン性を持つモデルの名前はP8。

最近中国では、徐々に人気を高めつつある3Dプリンタ技術を用いた低速量産型電気自動車(LSEV)を積極的に採用しているそうで、安価に購入できることも大きなポイントになっているようですね。

見た目の通り、P8は3Dプリンタ技術を駆使してシロン独自の外観を持ち?、クラシックなデュアルトーンまでも忠実に再現(ブガッティ特有のC型ピラーもそことなく表現)。

ちなみに、車体サイズは全長4,100mm×全幅1,800mm×全高1,430mmとブガッティ・シロンのようなスーパーカースタイルには程遠いクーペ風となっています(シロンは全長4,544mm×全幅2,038mm×全高1,212mm)。

こうして遠目から見てみると、シロンの特徴は上手く捉えていますが、やはりのっぺりとしたスタイリングと高めの車高により非常に不格好(フロントヘッドライトと馬蹄グリルはそれなりに評価)。

価格帯としては約60万円(本物は約3億円~)からとのことですが、この個体を公道で乗り続けることができるためには、相当な精神力が必要となりそうです。

まさかの中国の規定をも無視したスペックに

ちなみにP8のスペックは、システム出力35hp程の電気モータを3基搭載しているので、システム総出力は100hp未満。

モータは72Vの鉛蓄電池に接続され、そこそこのパワーを発揮することが可能ですが、法律上LSEVは最高時速50km/hに制限しなければならない決まりがあるとのこと。

ただ、このP8に関してはその制限速度を完全に引き上げて、最高時速65km/hにまで向上させると説明(法律無視して大丈夫?)。

航続可能距離は推定150kmで、220Vの家庭用電源にてフル充電するには約10時間もかかるそうです。

インテリアはこんな感じ。

非常にチープな印象を受けるのかと思いきや、意外と悪くありません。

デジタルインストルメントパネルや7インチのタッチスクリーン、スポーティなステアリングホイール、レッドカーペット、グロスレバー、パワーボタン(赤色の起爆スイッチのようなもの)が搭載。

リヤはこんな感じ。

ベンチ式ではありますが、これでも一応4シータタイプとなっています。

リヤカバーを開けると、ダイヤモンドステッチ風に縫合されたマットが敷き詰められ、必要最低限の収容スペースを確保しています。

改めてリヤデザインを確認すると、センター2本だしのエキゾーストパイプが設けられていますが、もちろん排気ガスは発生しないのでダミータイプとなります。

Shandong Qilu Fengde社は、ブガッティ・シロン以外にもアウディR8やランボルギーニ・アヴェンタドールをデザインしたLSEVも販売しているとのことですが、そもそもこれらのデザインをメーカが許可したのか?も気になるところではありますね(おそらく許可はとっていないと思うし、バレたときはかなり問題になりそう)。

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Reference:CarNewsChina.com