例の社会問題は自動車オークションにも…今後はランボルギーニやフェラーリといったスーパーカーも中古車市場にて大幅下落する可能性があり、しかし購入しやすくなるという考えも?

2020-05-27

~オークションでここまでの暴落が起きたのはある意味珍しいことかもしれない~

自動車ニュースサイトAUTOCARにて、「【世界の自動車オークション】例の社会問題で値下がり 2020年は、天国か地獄か」という非常に興味深い記事が公開。
その内容というのが、例の社会問題により、自動車業界はもちろんのことオークションでも高値で取引されるはずだったスーパーカー/スポーツカー/クラシックカー達が、想定よりもかなり低い価格帯にて落札されたというもの。

具体的な落札価格が以下にてまとめていますが、今後値上がりすることが大きく期待されていたランボルギーニ「ディアブロ」やフェラーリ「F355スパイダー」が、まさか1,000万円どころか800万円以下にて落札されるというのは予想外でしたね。


~新しく登場したばかりの限定ハイパーカーが新車価格割れを引き起こす大波乱~

そして続々と納車されている新型「マクラーレン・セナ」に関しては、新車価格(約1億円)割れとなる9,148万円での落札となっており、今までオークションにて出品されてきた個体のなかで唯一1億円を切った個体だと言われています。

・初期型ランボルギーニ「ディアブロ」・・・約737万円にて落札
・1997年式フェラーリ「F355スパイダー」・・・約571万円にて落札
・2019年式マクラーレン「セナ」・・・約9,148万円にて落札

・1967年式マセラティ「ギブリ-I」・・・約915万円)にて落札
・1976年式ポルシェ「912E」・・・約333万円にて落札
・1999年式ベントレー「アズール」・・・約357万円にて落札
・1971年式ジャガー「Eタイプ・シリーズ2 4.2Lロードスター」・・・約701万円にて落札
・1964年式メルセデスベンツ「230SL」・・・約428万円にて落札
・1963年式オースチン・ヒーレー「3000Mk-II BJ7」・・・約375万円にて落札
・1973年式シトロエン「SM」・・・約321万円にて落札

今回の例の社会問題による影響は、たとえ終息が訪れたとして経済が復帰するには時間がかかりますし、まだまだ先が見通せない状況が続くことを考えると、しばらくはスーパーカーなどの価格帯が落ち込んだままになる可能性は高いでしょうね。

~オークションだけでなく、日本の中古車市場にも大きな影響が?~

ちなみに、日本市場においては現時点で表面的にはそこまで影響を受けていないようにも見えますが、いくつかの国産車ディーラーや欧州車ディーラー、スーパーカーディーラーにも取材させていただいたところ、今後中古車の価格下落・暴落が発生する可能性は高く、その中でもスーパーカーは買取すらも難しい状況に入ることは想像に難しくないとのこと。

以前、とある記事にて「キャンセルは一切ない。これしきではオーナーのフェラーリ愛は揺るがず、懐も影響を受けない」というタイトルが付けられていましたが、この記事が公開された2週間後には、日本国内のフェラーリオーナーが新車オーダーをキャンセルするようになり、更には自身の持つフェラーリモデルを売却する流れになっていることもディーラーにて聞いているので、「スーパーカーとかそういった贅沢品を持っている場合ではない」というのが”現実”なのかもしれません(コーンズさんも200万円割引チケットを配布しているほどに苦しい状況ですからね…)。

~マイナスばかり考えるのではなく、プラスに捉えることも?~

なお、この状況を敢えてプラスに捉えるとするなれば、今後スーパーカーが大幅に値下げするということは、それだけスーパーカーが”お得で買いやすい”という状況に置かれるわけで。

もちろん、このタイミングで所有すれば、すぐに手放すこともできなくなって売却すらもできない状況に立たされる可能性もあるので、こうしたリスクを背負ってでも、高級車もしくはスーパーカー/スポーツカーを購入するのも間違いではないかと思います(何かを手に入れるにはリスクを背負うことも当たり前だと思わなければならない)。

そういった意味では、現在異常な高値で取引されている転売モデルも、いずれは相当な値崩れを起こし、新車価格よりも安値にて購入できる日も来るかもしれませんね。

Reference:AUTOCAR