タイヤ交換だけで300万円以上?!世界限定500台のみ&日本人オーナーに一番最初に納車されたブガッティ・シロンの隠された秘密とは?
日本で生のブガッティ・シロンを見たときの衝撃は今でも忘れない
これまで数多くのスーパーカー/ハイパーカーが発表・発売されてきましたが、その中で「自分自身で実車を見てインパクトの大きかったモデル」を紹介していきたいと思います。
今回その記念すべき一台目として取り上げるのが、世界限定500台のみ販売されたブガッティ・シロン(Bugatti Chiron)で、先代ヴェイロン(Veyron)に継ぐ大排気量8.0L W型16気筒クワッドターボエンジンを搭載し、最高出力1,500ps/最大トルク1,600Nmを発揮するクレイジーモンスターでもあります。
私の知る限りではありますが、ブガッティ・シロンが日本に納車されているのは(派生モデル含めて)8台だと記憶していて、このブルーにペイントされたシロンは、日本人オーナーに一番最初に納車された記念すべき一台でもあります(オーナーである故 新地哲己 氏曰く、オプション総額は6,800万円とのこと)。
新地 氏が所有するモデルはケタ違いのスーパーカー/ハイパーカーばかり
ちなみにオーナーは、芝浦グループホールディングス元CEOである故 新地哲己 氏で、このモデル以外にも日本限定3台のみ販売されたケーニグセグ・アゲーラRSR(Koenigsegg Agera RSR)やブガッティ・ヴェイロン16.4ヴィテッセ、パガーニ・ウアイラ・ロードスター(Pagani Huayra Roadster)など数多くのハイパーカー/スーパーカーを所有。
※アゲーラRSRは既に売却済み
この他にも、5,000馬力発揮のモンスターカーでお馴染みとなるデヴェル・シックスティーン(Devel Motors Devel Sixteen)や、Wモータース・フェニアスーパースポーツ(W Motors Fenyr Supersport)、フェラーリSF90ストラダーレ(Ferrari SF90 Stradale)、パガーニ・ウアイラロードスター(Pagani Huayra Roadster)なども所有しています。。
ブガッティ・シロンを見ていこう
少し話は逸れてしまいましたが、改めて日本で一番最初に納車されたシロンを見ていきましょう。
フロントフェイスをチェックしていくと、センターにはブガッティを象徴する馬蹄型グリルを装着し(たまご型がモチーフとも言われている)、フロントフェイスのブルーとブラックの割合を上手くまとめ上げるだけでなく、冷却効率を高めるためにもほぼメッシュデザインを採用。
フロントヘッドライトは四眼式LEDヘッドライトを採用しますが、いざ現車をみてみるとその輝度の高さは相当なもので、ロービームにしていても眩しすぎるほど。
やはり現車をしっかりと見てみないとわからないポイントが非常に多く、改めて間近でシロンを拝見できたのは非常にありがたいことだと思います。
基本的にブガッティが塗装できないカラーは無い
ちなみにこのシロン、フロント上部とロア部ではボディカラーが異なっていますが、いずれもシロンのイメージカラーにもなっているターコイズ系のアトランティックブルーとフレンチレーシングブルーのツートンカラーを採用しているんですね。
基本的にボディパネルは全てカーボン素材となっていますが、その中でもフレンチレーシングブルーのカーボンボディに仕上げるのは技術的にも非常に困難と言われ、そういった複雑な技術であっても芸術品と謳うブガッティからすると結構簡単に仕上げてしまうのかもしれません(ブガッティはカラーの配色を得意としていて、オーナーが要望するカラーは全て実現してきている)。
サイドから見てみるとこんな感じ。
フロントとリヤの境界線を作るCラインにはマットシルバーが設定され、そのラインはフロントエンドにまで流れるように設けられ…非常に美しい輝きを放っていますね。
この辺りの配色もオーナーである新地哲己 氏のこだわりぬいたところであり、これまで数多くのスーパーカーの仕様決めをしてきた経験が活かされた見事なCラインボーダーとなっています。
ちなみに足もとのホイールもかなり特徴的。
同じブルーといえどもブレーキキャリパと上手くマッチさせた配色に。
なお、タイヤは1本当たりの維持費が300万円以上かかる特注品といわれていますが、厳密にはタイヤ代が300万円以上なのではなく、タイヤを交換できるのがブガッティ本社だけであり、しかも本社がフランスにあるので、タイヤホイールを飛行機で輸送するための費用含めて300万円以上かかるんですね。
納車されて6年以上、実はガソリン代と保険代以外のメンテナンス費用は掛かっていない
ただ驚くことに、芝浦グループの情報によると、このシロンが2018年初め頃に納車されてから、車検以外のメンテナンス費用は掛かっておらず(保険代やガソリン代などは別)、しっかりと定期的なメンテナンスを受けていても、消耗品がまだまだ使用できるということであれば特に交換の必要性は無いとのこと。
もちろん、消耗品の経年劣化分はいずれ考慮しなければいけないものの、それでも6年近くは車検以外でメンテ費用を払っていないというのは驚きでした(こういったところもオーナーじゃないとわからない情報)。
こちらはリヤデザイン。
ポルシェやレクサスでも続々と採用しているセンターストリップの直結型LEDテールライトは、ブガッティ・シロンが初。
リヤエンドにはダイナミックにメッシュグリルが装着されていますが、これは大量に取り込んだ空気を一気に流していくことで、常に冷却効果を高めるため。
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