実際に現存するのは僅か1台。フェラーリ330LMBを現代版として作り上げたチューナーが登場。真のフェラーリ好きによって実現した奇跡の物語

レプリカモデルではあるものの、ここまで330LMBを忠実に再現するのは、本当のフェラーリ好きじゃないとできない

イギリスのチューナー兼アフターパーツメーカーのBell Sport&Classic(ベルスポーツ&クラシック)が、全く新しいオリジナルのフェラーリ330LMBを世界初公開しました。

今回発表された330LMBは、Bell Sport&Classicが驚異的なフェラーリの大ファンであることから生まれた世界に一台しか存在しないワンオフカスタムモデルで、おそらくその価値も数億円に上るのでは?とのこと。

早速どのような内外装に仕上げられたのかチェックしていきましょう。


そもそもベースとなる330GT 2+2をカスタムすること自体が凄い

こちらがBell Sport&Classicによって作成された330LMB。

ベースとなるモデルは、同社が2010年に購入した330GT 2+2で、パーツ・素材類などは全て330LMBの仕様に合わせるようにゼロから作成されました。

ちなみに330LMB(Le-Man Berlinettaの略)は、1963年のル・マン24時間耐久レース用に製造されてレーシングモデルで、しかも作られた台数は僅かに4台のみと超希少。

更にその中で1台目~3台目が左ハンドル仕様で、最後の4台目に製造された個体が右ハンドル仕様なのですが、今回Bell Sport&Classic社が製造したのは4台目に該当する右ハンドル仕様。

つまり世界に一台しか存在しない右ハンドル仕様の330LMBを、今回現代版として世界に一台だけ復活させたレプリカモデルになるわけですが、実質的に330LMBは250GTOよりも希少なモデルであり、その価値は数十億円にも上るほど。

エンジンスペックまでも当時の330LMBに近づけた変態仕様

パワートレインは、排気量4.0L V型12気筒エンジンをフロントに搭載し、最高出力390hp/7,000rpm、最大トルク407Nm/6,000rpmを発揮しますが、この辺りのパフォーマンスもほぼ当時に近いものに(そのため、冷却ファンなどが追加されている)。

ボディサイズにおいても、リヤタイヤのクリアランス確保のためにホイールベースを20mm延伸し、更に車体重量の軽量化を図るためにオールアルミニウムボディを採用しています。