100%電気自動車なのにMT?中国BYDがクラッチペダル付のピュアEV教習セダン・新型e3を発売スタート!ある意味需要が伸びそうなビジネスセダンだ

品質や保証はさておき、中国は技術面で常に先手をとっている

中国・広東省深圳市に本社を置き、IT部品や自動車産業にの2大事業を展開するBYD(比亜迪股份有限公司)が、ピュアEVセダンでありながらもクラッチペダル&マニュアル(MT)を搭載する新型e3を発表・発売スタートしました。

今回BYDより発表・発売された新型e3は、自動車教習所向けに開発・製造されたもので、将来的にマニュアル(MT)車を運転するユーザーのためにも、MT操作や電気自動車本来の非トランスミッション装着モデルの走りを併せて体感できる、かなり効率の良いモデルとなっています。

早速新型e3の内外装デザインをチェックしていきましょう。


一目で教習車とわかる3トーンカラーに設定しているのも中国らしい

こちらが今回発売された新型e3のエクステリアデザイン。

ボルドーのようなボディカラーとイエロー、そしてシルバーの3トーンは、いかにも中国車っぽい組み合わせで、エクステリアはどことなくフォードっぽい雰囲気も。

ボディスタイルとしては4ドアセダンとなるため、助手席だけでなく後席にも受講生を同乗させ、公道での実技試験の際にはすぐにドライバーと交代することも可能です(普段の自動車学校で使用されるセダンと使い勝手は何ら変わりなし)。

デザインの好みは人それぞれなので何とも言えないところですが、見た目は結構派手な印象を受けますし、わかる人には「自動車学校用の教習車」と見分けが付けられるのも良いポイントなのかもしれません。

内装は内燃機関のマニュアル(MT)車と何ら変わりなし

そしてこちらがインテリア。

運転席の足元を見てみると、確かにアクセル・ブレーキ・クラッチペダルの3ペダルレイアウトで、助手席には教官用の緊急ブレーキが設けられていますね。

こちらはセンターシフト。

100%電気自動車なのに、Hパターンのマニュアルボックスと手引き式のサイドブレーキを採用しているあたり、徹底的にガソリン&マニュアル車に寄せているのがわかります(ただしe3ではエンストはしない模様)。

なお新型e3には、エコノミー/ティーチング(教育)/スロットルロック/スポーツモードの4種類の走行モードが準備されていて、これら全てが教育目的のシナリオをシミュレーションするために設計されているとのことで、そのときの指導内容に合わせて走行モードを設定するようです。

新型e3の気になるパワートレインについては、38kWのバッテリーを搭載し、航続可能距離は350kmと中々に実用的、価格帯はMTモデルが約224万円(131,800中国元)/ATモデルが約241万円(141,800中国元)での発売となります。

ちなみにピュアEVモデルでマニュアルトランスミッションを搭載するモデルは、新型e3が初めてではなく、フォルクスワーゲンのピュアEVマクロバスモデルでも4速MTが搭載されていました。

これはフォークリフトのDCモーターが搭載されていたため、一般的なACモーターとは異なり、エンジンに少し似たトルク曲線を持っていることから、トランスミッションから得られるような技術へと応用できているとのこと。

今回発売された新型e3でも、同様のDCモーターが搭載されるのか、どのようなメカニカルになっているのかは不明ですが、100%内燃機関のMTモデルとは異なり、あくまでもシミュレーション用にギア変換を行うような機構となっています。

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Reference:CARSCOOPS