日本の納屋で40年間も眠っていた”世界に一台の特別な”フェラーリ365GTB/4デイトナがフェラーリ博物館にて展示!競売にて約2.6億円で落札された超希少モデル

世界が注目した「日本の納屋で発見されたお宝」がフェラーリ博物館にて特別展示!

2017年、日本の岐阜県某所の納屋にて発見されたフェラーリ365GTB/4デイトナ(Ferrari 365GTB/4 Daytona)。

365GTB/4デイトナといえば、1967年~1973年に1,300台のみ製造された個体で、その内の右ハンドル仕様が158台、スパイダー仕様が122台のみとなっていますが、納屋で発見されたのは世界に一台しか存在しないスカリエッティ製オールアルミニウムボディに身をまとった個体。

ちなみに名称末尾に「デイトナ」の名がついていますが、これは過去にフェラーリがデイトナ24時間耐久レースにて優勝したことから、そのときの愛称として呼ばれていたものなので、厳密にはデイトナという車名ではないとのこと(正式にフェラーリが”デイトナ”の名を付けたのはICONAシリーズのデイトナSP3)。

そんな超希少な365GTB/4デイトナが、イタリアにあるフェラーリ博物館にて特別展示されていることが明らかとなりました。


レストアせずに発見された当時の姿で展示されている特別な365GTB/4デイトナ

こちらが、実際にフェラーリ博物館にて特別展示されている”世界に一台しか存在しない”365GTB/4デイトナ。

上述にもある通り、このモデルは唯一のアルミ製ボディで仕上げられた一台で、公道モデルとしては僅か1台のみ、レーシング専用モデルとしては3台~5台ほど製造されたと云われています。

日本人オーナーに納車されるまでに、3人のオーナーが所有していた

シャシーナンバーは「#12653」で、当時このモデルを一番最初に所有していたオーナーは、フェラーリ創設者であるエンツォ・フェラーリと親友のLuciano Conti氏で、当時オートスポーツ誌の創業者でもありました。

その後はイタリア・ヴェローナに住むGuido Maran氏が購入し、更にその僅か1ヶ月後にイタリア・ラベンナに住むCarlo Ferruzzi氏が購入、そして1971年に日本へと輸入されたため、オーナーは3回変わっているそうです。

そして4人目のオーナーとなったのが、日本の岐阜にて長期間保管していたという日本人オーナー(現在は既に亡くなられている)。

365GTB/4デイトナ史上最高額の約2.6億円にて落札

2017年に発見された際は、内外装ともに土埃まみれではあったものの、2017年のRMサザビーズオークションにて「発見当時の埃が付着したまま」の状態にて出品され、何と365GTB/4デイトナとしては史上最高額となる180万ユーロ(日本円に換算して約2.6億円)にて高額落札されました。

オークションにて落札されてから5年近くが経過していましたが、てっきりレストアなどが進められ、内外装ともに新品のような美しさを保っていたのかと思えば当時のままで展示。

発見された当時の姿の方が希少価値は更に高い例も

この点は落札者の特別な想いがあるのかもしれませんが、いわゆるプリザーヴドカー(Preserved Car)と呼ばれる「究極的にオリジナリティを追求したクルマ」として、当時の歴史と共に状態を維持しておいた方が、更に希少価値を高めることになるため、レストアしないのもその理由なのかもしれませんね(もはや芸術品レベル)。

またこうして実車を見てみると、グランドツーリングスタイルの丸みを帯びたボディは美しく、本モデルのアイコニックなヘッドライトとプレキシガラスカバーなど、そのときの時代を感じることのできる一台に。

2ページ目:オールアルミの365GTB/4デイトナは、過去に日本のカーグラフィック誌にも掲載されていた?