三菱の新型トライトンやハイラックスがライバル?中国JACがダイナミックシールドグリルのパクリっぽい新型T9を発表→テストカーも初スパイショット

オーストラリア向けに発売を予定しているピックアップトラックが思った以上に三菱っぽい

中国市場において、商用車を中心に大きなシェアを築いている安徽江淮汽車(JAC)が、昨今のSUV/ピックアップトラックブームの波に乗り、新型T9と呼ばれるピックアップトラックをグローバル展開することが明らかになりました。

既にオーストラリア市場向けとして発売されることが決定しているJAC新型T9ですが、早くも公道にてテスト走行を実施しているところがスパイショットされ、しかもフロントマスクが三菱のダイナミックシールドグリルをパクった?かのようなデザインだと話題に。

果たして新型T9はどのようなモデルなのか?チェックしていきましょう。


確かに三菱っぽいフロントマスクの新型T9

こちらが今回、オーストラリア・シドニーの公道にてスパイショットされた新型T9の開発車両。

本モデルは、既に南アフリカ市場にて販売されているため、特にカモフラージュラッピングにて偽装する必要はなく、偽装無しの状態でテスト走行しているところを何度かスパイショットされていますが、確かに話題になっている通り、フロントマスクは三菱のデザインアイコンであるダイナミックシールドグリルにそっくり。

2024年内にオーストラリアにて販売され、エンジンは直4ディーゼルのみ

本来このモデルは、オーストラリアの独立輸入業者BLK Autoを通じて、2023年半ばごろに発売される予定でしたが、JACの都合により2024年内に延期となりました。

オーストラリアにて販売されるモデルは、2列5人乗りとなる4ドアのデュアルキャブタイプで、排気量2.0L 直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載、最高出力163psを発揮し、トランスミッションは8速ATのみ、駆動方式はパートタイム四輪駆動[AWD]、そして牽引能力は3,500kgと中々にパフォーマンス高め。

競合モデルには、GMW UteやLDV T60、そしてSsangYong Mussoといった低価格帯のトラックモデルが対象になりますが、日本市場でいえば三菱の新型トライトン(Mitsubishi New Triton)やトヨタ・ハイラックス(Toyota Hilux)に近い立ち位置だと考えられます。

ちなみにJACは、約10年前にもトラックモデルをオーストラリアにて販売しましたが、当時は長城汽車(Great Wall)と呼ばれる大手自動車メーカーが市場が牽引していた関係で早期的に撤退。

そのため、今回販売される新型T9は、オーストラリアにてJAC専用ディーラーを立ち上げるのではなく、独立輸入業者BLK Autoを通じて販売される予定となります。

BLK Autoは以前、T9を発売する初年度には約3,500台を販売する目標を掲げており、2023年にSsangYong Mussoが目標として掲げた台数と全く同じ。

売れ行き次第ではピュアEV版のピックアップトラックも導入予定?

JACによると、もしもディーゼルモデルの売行きが好調であれば、派生グレードとしてピュアEVもラインナップするとのことで、88kWhのリチウムイオンバッテリーとデュアルモーターを組み合わせることにより、航続可能距離は400kmを実現すると予想されています。

ピュアEVとなると直接的な競合モデルは無く、何れ市販化されるであろうテスラ・サイバートラック(Tesla Cybertruck)が現実的なところだと思いますが、サイズ感やパフォーマンスなどが大きくかけ離れていることから、ある意味で市場を独占できる可能性も高そう。

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