ブレーキパッド問題で炎上中のシャオミ「新型SU7は2024年の販売目標を13万台に伸ばす」と発表!ちなみに1台販売するのに約140万円の赤字に
やはり中国メーカーは、良かれ悪かれ「注目されてナンボ」の世界なのかもしれない
前回のブログにて、中国の大手スマホメーカーであり、100%電気自動車も販売しているシャオミの新型SU7 MAX (Xiaomi New SU7 MAX)が、以下の理由で炎上していることをお伝えしました。
・見た目はブレンボ製ブレーキキャリパーを装着しているが、中身のブレーキパッドはホンダCR-Vやテスラ・モデルYも小さいことが判明
・走行中にタイヤハウスカバーやエアロパーツが外れるほど品質に問題あり
・ブレーキシステム故障で事故が複数件発生しており、おまけにシート形状のサポートや構造に欠陥があるとの指摘も(シートが大きく仰け反る)
こうした様々な問題が報告されているなか、シャオミは「SU7の需要が大幅に伸びている」と報告しており、更に2024年の販売目標を大幅に引き上げることを明らかにしました。
他社の販売実績が落ち込む中、なぜシャオミだけがこんなにも販売実績を伸ばしている?
こちらが、シャオミの4ドアピュアEVセダンとなる新型SU7。
本モデルでは、スタンダードグレードのSU7と、ハイパフォーマンスモデルのSU7 MAX、そしてサーキット走行に適したハードコアモデルのSU7 Ultraがラインナップされているわけですが、最も売れているのはリーズナブルなスタンダードグレードのSU7。
シャオミ曰く、2024年3度目となる同モデルの販売予測の引き上げを実施するとのこと。
他の多くの自動車メーカーで、特にEVの新興企業が経済やインフレの問題もあって販売予測を引き下げているなか、なぜかシャオミだけは好調だとか。
その背景には、おそらくはパフォーマンス(航続距離やシステム総出力)と低価格帯といったカタログで見たデータが競合他社よりも優れているからだと推測しますが、その他にも発表されてから納車までのスピードが僅か4か月程度ととてもスピーディで、おまけにEV補助金による経済的負担が小さいことも影響しているのかもしれません。
実はSU7 MAXのブレーキ問題はそこまで注目されていない?
一方で、SU7 MAXのようにブレーキシステムに異常があるようには見られるものの、実際のところ多くのユーザーがサーキット走行で活用するわけではないため、ある意味で本来必要とされるパフォーマンス面は満たされている(ように見える?)可能性も高そう。
※シャオミ公式は、あくまでもSU7 MAXは公道用のモデルであり、サーキット走行するものではないと説明済
なお、シャオミCEOの雷軍 氏によると、シャオミは2024年末までに13万台のEVを納入する予定と説明。
これは、以前の目標である12万台を更に上回る数字であり、2024年初めに設定した76,000台のSU7を顧客に納入するという目標に対して、更に1.7倍向上するほどの大きな飛躍。
良くも悪くも注目されている車だが、シャオミとしてはSU7は「成功したモデル」に
2024年、中国全土でEVとプラグインハイブリッド(PHEV)モデルの販売が急増し、現在では新車販売台数の半分以上を占めている状況ですが、シャオミは2024年6月にSU7の生産シフトを倍増し、同ブランドの共同創設者によれば、同社の工場は毎月20,000台の自動車を生産する能力があると説明。
つまり、これを年間で換算すると24万台になるわけですが、既に現時点で半分以上の13万台の生産引き上げるとなると、シャオミとしては「初のピュアEVで成功したモデル」になるかもしれませんね。