これは酷いな…「冷却性能を向上」と謳っていたシャオミ新型SU7ウルトラのカーボンファイバーボンネット。何と「ダクトがフェイク」で効果なしだったことが判明
中国製に限らず「性能向上」と謳う製品は、まだまだ信用するのは難しそうだ
中国のスマホメーカーで電気自動車も販売するシャオミは以前、ハードコアスポーツモデルとなる新型SU7ウルトラ (Xiaomi New SU7 Ultra)のソフトウェアアップデートをリリース。
そのアップデート内容が、SU7ウルトラ最大の強みともいえるシステム総出力を650hpもデチューンさせるというもので、多くのSU7ウルトラのユーザーから大きな批判を受けました。
その後、シャオミはこのソフトウェアアップデートを撤回したものの、その後も新たな問題で大炎上することに。
具体的にどういったことでトラブルが起きて炎上しているのでしょうか。
シャオミは「冷却性能が向上する」と主張するダクト付フロントフードをオプションとして販売したが、まさかのフェイクダクトだった
今回新たに問題視されているのは、SU7ウルトラを購入したオーナーの「とあるオプション」が装着された個体。
この個体は、メーカーオプションとしてラインナップされている「ダクト付フロントフード」で、他のスポーツカーやスーパーカーでも冷却機能向上を目的に採用されているパーツ。
このダクト付フロントフードは、シャオミも「冷却性能が向上する」と自信をもって主張しているわけですが、何と「ダクト部分に穴が開いていないフェイクパーツ」だったことが判明し、シャオミにクレームを出すと共に、SNSでも拡散されました。
ちなみにこちらが、オプションのダクト付フロントフードを装着していない場合のSU7ウルトラ。
先程のオプションと見比べてみると、見た目のアグレッシブさが更に増していますし、ついついシャオミの「冷却性能の向上」という謳い文句を信じたくなってしまうところです。
カーボンボンネットの価格は日本円で約86万円!日本で販売していたら大変なことになっていたな…
ちなみにこのボンネットですが、厳密にはカーボンファイバー製ボンネットとして販売されており、その価格は現地で42,000中国元(日本円に換算して約86万円)となります。
繰り返しにはなりますが、シャオミはこのボンネットについて、軽量化だけでなく冷却効果を更に高めるための「巨大なエアダクトを2つ設けている」と説明しているものの、実際のところは穴など存在せず、単なるダミーダクトとしてデザインされた見掛け倒しのパーツであることが判明。
いかにも中国らしい品質と言いますか…
日本であれば更に炎上していてもおかしくないですし、景品法違反に抵触するのでは?と思われても不思議ではないと思うんですね。
自動車ブロガーや中国カーメディアも実際に検証してみた結果…
なお、中国の著名な自動車ブロガーや中国カーメディアCarNewsChinaが、このカーボンファイバー製ボンネットを装着したSU7ウルトラを使って、実際に空力性能だけでなく空冷効果もしっかり持っているのか?を検証したところ、「単なる見た目がアグレッシブになっただけで、性能自体は何も向上していない」と説明しました。
その後シャオミは迅速に対応し、謝罪文を公表して、ボンネットは主にSU7ウルトラ・プロトタイプのデザインを模倣することを意図していたことを明確にしました。
さらにシャオミは、量産モデルの開発段階ではカーボンファイバー製のボンネットオプションは当初の計画にはなかったことを認めていますが、それではなぜユーザー向けの個体として販売し、そのまま採用してしまったのかは謎のまま。