スズキ新型フロンクスが自動車アセスメント評価でファイブスター賞獲得できず…一方で競合ホンダWR-Vはファイブスター賞を獲得!

フロンクスが安全評価でファイブスター賞を獲得できなかったのは意外だった

前回のブログにて、BセグメントSUVでお馴染みとなるホンダWR-Vが、自動車アセスメントによる5段階評価において、最高評価となるファイブスター賞を獲得したことをお伝えしました。

今回、スズキのBセグメントSUVとなる新型フロンクス (Suzuki New Fronx)も評価を実施したところ、5段階評価中2番目に高い評価「★★★★☆(4つ星)」を獲得していたことが明らかとなりました。

具体的にどういった点で評価が高かったのか、反対にどういった点で低かったのかもチェックしていきましょう。


自動車アセスメントによる性能評価とは?

フロンクスの評価結果を見ていく前に、そもそも自動車アセスメントによる評価とは、どういった評価を実施するのかを見ていきましょう。

国土交通省によると、この評価はナスバ((独)自動車事故対策機構)が自動車の安全性能を評価・公表するもので、具体的には「予防安全性能評価」と「衝突安全性能評価」、そして「事故自動緊急通報装置」の3項目を評価しています。

そして、これらを総合的に点数を付けて評価し、その点数から5段階評価をしていくわけですが、5段階で5点満点、すなわち5つ星「★★★★★」を獲得するとファイブスター賞を獲得できるというわけですね。

なお2024年度より、交差点における事故に対応した「衝突被害軽減ブレーキ」の評価、相手車への影響も考慮した「新オフセット前面衝突」の評価等を新たに導入するとともに、交通標識認識システム(TSR)に関する情報提供も始めているため、評価内容としてはより厳しくなっているようです。

フロンクスの評価ポイントをチェック

続いて、フロンクスの評価ポイントを見ていきましょう。

①衝突安全性能

・衝突時に衝撃を効率よく吸収・分散する"軽量衝撃吸収ボディー[TECT]"を採用

・事故時の衝撃に備えて6つのエアバッグを全車に標準装備

・歩行者との接触時に歩行者の頭部、脚部へのダメージを軽減する"歩行者傷害軽減ボディー"を採用


②予防安全性能

自転車と自動二輪を検知対象に追加し、交差点の右左折時でも対向車や交差点奥から横断する歩行者に対し機能する新開発の衝突被害軽減ブレーキを全車に標準装備

・区画線だけでなく道路端なども検知して道路をはみ出さないようにハンドル操作をアシストする車線逸脱抑制機能を全車に標準装備

・ハイ/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストを全車に標準装備

・駐車時の低速でも衝突被害軽減ブレーキが作動する低速時ブレーキサポート(前進・後退)を全車に標準装備

・壁などの障害物を検知してペダル踏み間違いやシフト入れ間違いによる急発進を回避する誤発進抑制機能を全車に標準装備


③事故自動緊急通報装置

・エアバッグが展開するような大きな衝撃を検知すると自動でオペレーターに接続する緊急通報機能を全車に標準搭載(サービスのご利用にあたっては、スズキコネクトにご加入いただく必要があります)

以上より、フロンクスの評価結果を見ていきましょう。

フロンクスの評価結果を見ていこう

フロンクスの安全性能の特徴を確認した上で、自動車安全性能評価結果を見ていきましょう。

[予防安全]
評価:Aランク
評点:92%(79.42点/85.8点満点)

■評価の内訳
・AEBS(対歩:昼):100%
・AEBS(対歩:夜):100%
・AEBS(対自転車):100%
・AEBS(交差点):58%
・車線逸脱抑制:100%
・高機能前照灯:28%
・ペダル踏み間違い時加速抑制:70%


[衝突安全]
評価:Bランク
評点:76%(76.33点/100点満点)

■評価の内訳
・フルラップ前面衝突:79%
・新オフセット前面衝突:79%
・側面衝突:95%
・後面衝突頸部保護:82%
・歩行者頭部保護:59%
・歩行者脚部保護:100%
・シートベルトリマインダー:77%


[事故自動緊急通報装置]
評価:先進型
評点:100%(8点/8点満点)


[総合評価]
評価:★★★★☆(4つ星)
評点:84%(163.75点/193.8点満点)

以上の通りとなります。

衝突安全性においては、意外にも「Bランク」と厳しい結果となり、ファイブスター賞獲得まであと6%足らずといったところでしたね。

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