【日産幹部の独自見解】新型エルグランド (E53)発表の裏で「日本はアメリカより優れている」と断言!日本市場は「ミニバンの本当の実用性に気付き成熟している」
ミニバンは日本市場だと重要カテゴリーでも、アメリカ市場だとそこまで重要ではない?
2025年10月29日に世界初公開されて、2026年夏頃に発売を予定している、日産のフルモデルチェンジ版・新型エルグランド (Nissan New Elgrand, E53)。
本モデルは、日本ではビッグマーケットにもなっているラージサイズミニバンで、トヨタ新型アルファード (Toyota New ALPHARD、40系)/ヴェルファイア (New VELLFIRE)を競合とする一台です。
日本市場を中心に販売されるエルグランドですが、決して失敗の許されないモデルでありながらも、意外にもアメリカなどの巨大市場においては、エルグランドのようなラージサイズミニバンはそこまで重要視されていないようです。
一体なぜ、日本市場では重要視されていて、アメリカ市場では重要されないのか、そこには各市場のミニバンに対する「考え方」の違いが影響しているようです。
ミニバンはスタイリングを除くと、「車としての使い勝手や移動」には最適

こちらが、ジャパンモビリティショー2025にて世界初公開された新型エルグランド。
日本市場だと、フラッグシップショーファーカーとしての側面がありながらも、その主な用途としては家族や大人数を快適に運ぶためのファミリーカーであり、アルファード/ヴェルファイアに続いて多くの日本人ユーザーに愛されるモデル。
そんなエルグランドについて、オーストラリアカーメディアDriverは、日産の幹部である中村史郎 (なかむら としゆき)氏に取材したところ、ミニバンというカテゴリーモデルに関する日本とアメリカでの違いについて語られたそうです。
日本はミニバンの重要性に気付いているが、アメリカはSUVの需要の高さにより、利点を見落としている

Driveの取材に対して中村 氏は、「ミニバン(海外ではMPVとして知られている)は、日本のユーザーに強く響く実用的な利点があるため、我々日産がミニバンを支持していく」と説明。
加えて同氏は、「日本市場では、顧客は広い室内空間、3列シート、そしてスライドドアを非常に強く意識しており、高く評価しています。これは市場にとって非常に便利ですし、こうした利便性は世界中で、すべての顧客が同じように感じているのです」と、ミニバンの存在意義や重要性を改めて説明。
同氏はさらに、「日本以外の市場では、多くの購入者が依然としてこうした利点を見落としており、それがSUVが世界的に高い需要を維持している理由の一つになっているのです。他の市場では、そうした特徴は認識されておらず、だからこそ世界的にSUVは依然として人気があるのです。これに対して日本の顧客は、アメリカよりも成熟していると私は考えています」と説明。
ミニバンに対する考え方は、アメリカよりも日本の方が成熟している(一歩先を進んでいる?)

このことから、中村氏のなかでは「ミニバンのことを真に理解しているのは日本ユーザーであり、SUVやピックアップトラックというカテゴリーばかりに目が行ってしまい、ミニバン本来の良さに気付けていないのがアメリカユーザー」だそうで、「日本は幅広いカテゴリーを俯瞰してきた上で、ミニバンを重要しているからこそ、成熟している」という考え方なのかもしれません。
ただ、これはあくまでも中村氏が考える「日本ユーザーとアメリカユーザーとの違い」であるため、必ずしも全てのユーザーが同じ考えを持つわけではないので注意。
ミニバン人気の高さを占めているのは、トヨタ/レクサスでも証明している

同氏によれば、この視点の変化は日本でも明確になっているそうで「1990年代(30年前)、日本の顧客はミニバンにはあまり関心がなくセダンを好んでいました。しかしながら、ミニバン本来のメリットを認識すると、セダンというステータス性やスタイリングよりも、”本当の実用性とステータス性”という点において、ミニバンが真に受け入れるようになりました」と説明。
その根拠として、自動車業界のトップともいえるトヨタでも、クラウンやセルシオよりも、アルファード/ヴェルファイア/ノア/ヴォクシーが売れるようになり(街中で見かけるのも圧倒的にアルヴェルやノアヴォク)、更にラグジュアリーブランドのレクサスにおいても、LSよりもLMが売れるようになっていることが、時代の変化と証明に繋がっているのだと言います。