マツダのSKYACTIV-Xはハイブリッドトレインを生み出す重要なエンジン。2019年には発表か?

2020-05-26

マツダの最新エンジン技術”SKYACTIV-X”にハイブリッド技術が搭載する可能性が浮上。
マツダと言えば、直噴ターボや可変バルブ、圧縮点火、クリーンディーゼルといったハイブリッドとはかけ離れた技術においては常に進歩しているも、その技術もやや停滞気味となっていることも確かで、テスラや日産「リーフ」のようにEVモデルに関する技術も全く展開されていないのが現状となっています。
そんな中で、昨年の東京モーターショー2017にて新たなロータリーエンジン技術となるSKYACTIV-Rに、レンジエクステンダー(小型発電機システム)を搭載するエンジンが登場するとの情報も公開されていましたが、これについても全く音沙汰なし。結局のところは圧縮点火式のSKYACTIV-Xのみが出展されました。


SKYACTIV-Xは、排気量2.0LのSKYACTIV-Gと比較して、最大30%の燃焼効率をもたらし、環境に優しいだけでなく、出力やトルク、加速、スロットルレスポンスの改善にも繋がる優秀なエンジン。
そんなエンジンに、次世代(2019)モデルとなる「マツダ3/アクセラ」に予定されている革新的なパワープラントとして、次世代ハイブリッドシステムが搭載される可能性があるとのこと。
ただ、これはあくまでもSKYACTIV-Rと同様に、レンジエクステンダーを搭載するハイブリッドモデルであるとして、2019年モデルにはハイブリッドモデル、そしてノンハイブリッドの2ラインナップが準備されるとのこと。

マツダの北米事業本部長でありCEOでもある毛籠 勝弘氏によると「SKYACTIV-Xは、ハイブリッド技術を盛り込むための重要な基盤となるエンジンである」と強調しており、更には走行性能を大きく高めることが可能で、真の技術を磨き上げる一台へと進化するとのこと。

「マツダ3/アクセラ」に搭載される排気量2.0LのSKYACTIV-X(HCCI)エンジンには、ガソリンモデルとディーゼルモデルが準備されています。

「HCCIエンジン」の技術詳細は限られているものの、燃料と空気を予め混合することで自動的に圧縮するという、いわゆる「スパークレス・イグニッション」システムを指しており、これによって従来のスパークプラグの必要性がなくなり、燃焼効率を大幅に向上させることが可能となります。
従って、マツダのディーゼルモデル”SKYACTIVE-G”に比べて、エンジン効率は20~30%向上し、更にはスーパーチャージャーも搭載するため10~30%の高いトルクを提供。ハイパワー且つ低燃費というユーザにとっては理想的なモデルを入手することが可能になりますが、ここにレンジエクステンダーが加われば、更にエコでハイパワーなモデルとして登場することが大きく期待されています。

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Reference:autoevolution