後輪操舵ナメんなよ。フェラーリ「812スーパーファスト」の雪上ダッシュ時の安定性を実証【動画有】

2020-05-26

インスタグラムにて、フェラーリの後輪駆動モデル「812スーパーファスト」を、イタリア・アルプスの雪山にて豪快にスタートダッシュする動画を公開。
今回公開している動画、中々に無謀なことに挑戦しているような内容に思えますが、フェラーリの後輪操舵システムの精度力の高さを示す貴重な動画かもしれません。

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「812スーパーファスト」は、前モデル「F12ベルリネッタ」の改良モデルとして登場し、パワートレインは排気量6.5L V型12気筒自然吸気エンジンをフロントに搭載(V12NAのみ搭載の個体は、812で最後になる)し、最高出力は800ps、最大トルク705Nmを発揮。
駆動方式としては後輪駆動(FR)となり、800psもの強力な馬力を後輪だけで駆動するという過激すぎる一台ではありますが、バーチャルショートホイールベースと呼ばれる後輪操舵システムを採用することで操作性を向上。


この機能は、「F12tdf」での経験を活かした更なる改良システムで、PCV 2.0システムとして機能性を一新。
タイヤのサイズと後輪操舵を中心に考察されたメカニカルコンセプトによる電動前輪操舵アシスタンスの組合わせが導入されているので、「812スーパーファスト」の敏捷性とステアリング操作のレスポンスを更に改善し、不安定な路面においても、俊敏にステアリングの修正を行う画期的なシステムを実現しています。

実際に以下の動画においても、スリップしやすい雪上で、急発進をしても車体をまっすぐに安定させるためにPCVが素早く反応しています。
しかも、こうした雪に囲まれた狭い道の中で、最小限の修正で真っ直ぐにすることができるフェラーリの技術力は相当なものと思われます(これが「F12tdf」なら、もしかすると雪の壁面にヒットしているかも…)。
上記の機能性を見ずに、単純に動画だけを見ると「めちゃくちゃケツ振ってるなぁ~」と思いますが、この個体が後輪駆動であることと、急発進しても車体がしっかりと前を向いて安定して走っているシーンを確認すると、その精度の高さに驚くかもしれません。

こちらは「812スーパーファスト」の雪上ドリフト。
まるで映画のワンシーンのようで素晴らしいです。


Reference:autoevolution