何があった?フォルクスワーゲンがフランス・パリモーターショー2018不参加の模様

2020-05-26

世界最大の自動車メーカー・フォルクスワーゲンが、今年10月4日開催予定のフランス・パリ―モーターショー2018に出展しないことが発覚。
フォルクスワーゲンのフランス輸入業者であるジャストオートによると、グループの中核ブランドが欠席するとして、その理由としては、ディーゼル関連の批判に直面することに恐れているわけではないとのこと(その代り、フォルクスワーゲングループ関連のベントレーやブガッティ、ランボルギーニ、ポルシェは参加予定)。


ただ、この推論は必ずしも正しいとは限らず、一方では現段階で世界最大の自動車市場となる中国にて本格的に力を入れていくために、フランスでの拡販活動の優先順位を大幅に下げた可能性が高いとの考えもある模様。

同モーターショーに出展しないメーカはフォルクスワーゲンだけでなく、フォードや日産、インフィニティも出展しないとの噂も広がっており、昨年の東京モーターショーのように、数多くの海外メーカが続々と出展キャンセルとなる恐れも有り得そうですね。

ちなみに、フォルクスワーゲングループ傘下となるアウディは、来年のデトロイトモーターショー2019に不参加することを発表済みで、昨年のフランクフルトモーターショーではすでに存在感を失っていました。

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Reference:autoevolution

ディーゼル問題の罪はどの程度重い?
関連記事:元VW幹部のオリバー・サミット氏が排ガス不正問題により懲役7年、約4,800万円の実刑判決が下される(2017/12/7投稿)

元VWのエグゼクティブであるオリバー・シュミット氏がディーゼルモデル排ガス不正問題に関与していたとして、懲役7年・罰金4,800万円の実刑判決が下されたことが判明しました。
同氏は、アメリカ・ミシガン州のVW環境・エンジニアリングの責任者を務め、同氏の家族とともにアメリカに渡り、1月に不正が判明した時点で逮捕。
後に彼は、連邦政府を欺くための陰謀とクリーンエア法違反の罪により有罪判決が言い渡されました。

裁判官より「オリバー・シュミット氏は、アメリカに永続する消費者への大規模な詐欺により、アメリカでの隠ぺいに責任がある主要な共謀者である」と同氏へ説明・判決を言い渡しました。

これについて、オリバー・シュミット氏は、判決前のわずか数日前に、カリフォルニア州の大気資源局の上級管理職と2015年の会議にて、排出ガスを欺くディーゼルソフトウェアを明らかにしたとき、フォルクスワーゲンが彼らを誤用したと認めた手紙を裁判官に送っていたことも明らかになっています。

同氏は、「今回の議論のポイントは、弁護士を含む同社の管理レベルのスーパーバイザーによって承認されたため、私たちはそれに従うよう指示されました。残念ながら私はそれに従うことに同意した」と語ったとのこと。
今年の8月に40か月の任期を迎えたディーゼルゲート・エンジニアのジェームズ・リャン氏を相手取り、同社の従業員はアメリカにて1人しか実刑が宣告されていないことが判明しましたが、今回の判決により正式に判決が下されたのはオリバー・シュミット氏のみ。

なお、フォルクスワーゲンの引き起こした排ガス不正問題については、アメリカ当局からの制裁金として1.5兆円にも及ぶ大金を支払うことで和解しましたが、これによる同社の信頼性は大きく低下することは必然ですし、これに関与するオリバー・シュミット氏が今後永久追放されることは確実といえるでしょうね。