アストンマーティン「ヴァルキリーAMR Pro」はポルシェ「919ハイブリッドEvo」のニュル最速記録を打破できる模様

2020-05-26

ポルシェ「919ハイブリッドEvo」の記録はあまりにも危険すぎ?

先日、ポルシェ「919ハイブリッドEvo」がニュルブルクリンクにて最速記録となる5分19.55秒をマークし、1983年5月にこれまで破られることのなかったポルシェ「956C」の6分11.13秒よりも1分近く短縮したことが大きな話題となりました。

ただ、この話題をネガティブに捉える要素も多かったみたいで、聞くところによれば「919ハイブリッドEvo」は、一見するとLMP1カテゴリのレーシングカーに見えるも、中身はレギュレーションを完全無視したロケットのようなもの。
つまりは、この個体を操作できるだけの人間の反射神経が大きな肝となっていて、ニュルにて最高速369km/h出ている時点で、死との隣り合わせである一方、これだけの驚異的なスピードをコントロールできるだけの人間の体力と精神力に相当な負荷を掛けなければいけないわけですね。

これが「919ハイブリッドEvo」のオンボード映像。これを見てアストンマーティン「ヴァルキリーAMR Pro」は…?

【The 919 Tribute Tour: On-board record lap, Nordschleife.】


上の通り、こうしたあまりにも危険すぎる記録について、レッドブルレーシング・フォーミュラ1チームのクリスチャン・ホーナー氏が、「919ハイブリッドEvo」の驚異的な記録を、アストンマーティンと複数の世界選手権優勝チームと共同開発したレーシングモデル「ヴァルキリーAMR Pro」にて上回ることができるかもしれないと主張。

「ヴァルキリーAMR Pro」は、同社の公道仕様モデル「ヴァルキリー」のトラック専用に開発されたもので、パワートレインは排気量6.5L コスワース製V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力1,100hpを発揮します。

パフォーマンスとしては、コーナリング時の最大重力加速は3.3G、ブレーキング時は3.5Gと驚異的な力を発揮。ちなみに生産台数は僅か25台のみとなっていますが、既に完売済みとなっています。
そして驚くべきことに、この個体の車体重量が約1,000kgということで、最高出力に対するパワーウェイトレシオ比が0.91kg/psというとんでもないスペックを持ち、最高時速は362km/hにまで到達します。

車体形状においても、同車の空力特性は大きく目を引くものがありますが、やはりレーシングモデルとして特化したエアロダイナミクスやパワートレイン、車体重量、シャシーが全てサーキット向けに最適化されているため、これまでアストンマーティンが開発してきたレーシングモデルの中でも圧倒的なパワーバランスを持った一台であることには間違いなく、反対に言えば、生半可な気持ちでも容易に操作することのできない危険なマシンであるということがわかります(3Gを超えるともなれば人は立つことが困難になるほどの力が作用する)。

☆★☆「ヴァルキリーAMR Pro」関連記事4選はコチラ!☆★☆

速過ぎるでしかし。ポルシェ「919ハイブリッドEvo」が世界最速記録5分19.55秒をマーク【動画有】(2018/6/29投稿)
ジュネーブMSにて、ケーニグセグCEOがアストンマーティン「ヴァルキリー」を絶賛。一方の「マクラーレン・セナ」は酷評(2018/3/12投稿)
パワーウェイトレシオは1kg/ps以下?!アストンマーティン「ヴァルキリーAMR Pro」がジュネーブにて公開(2018/3/8投稿)
アストンマーティンのトラック専用モデル「ヴァルキリーAMR Pro」が公開。F1やLMP1にも匹敵するスペック(2017/11/17投稿)

Reference:motor1.com