ホンダが組立工場閉鎖に続いて、2025年までに10%の生産コストを削減へ。品質面は一体どうなるの?

2020-05-27

~組立工場のみならず、生産コストの削減まで…そこまで苦しくなっているのかホンダ?~

自動車業界において、他社との競争力を維持していくのが徐々に厳しくなってきている中、ホンダは以前にSwindonの組立工場を閉鎖することを発表しましたが、加えて2018年レベルと比較して2025年までには10%程生産コストを削減する計画を発表しました。

この戦略に加えて、ホンダCEOである八郷隆弘 氏は、ホンダ・アーキテクチャのコストと開発時間を更に削減すると発表し、グローバルモデルのトリム及びオプションレベルのバリエーションの総数を3分の1に減らすことで、モジュラープラットフォームへの期待を高めることを明確にしました。


~生産コストが削減されるということは、品質の低下につながってしまうのでは?~

上記にある「グローバルモデルのトリム及びオプションレベルのバリエーションの総数を3分の1に減らす」という方針は、製品開発の工数を30%削減することにもつながっているようで、削減した分は新規モデルへの研究開発費に投資したいと考えを示していて、これはつまり、ホンダのEVプログラムの加速化を意味し次世代モデルへの切替えを示唆しているとのこと。

もちろん、今後のモデルが現行モデルよりも品質面を落していくわけではなく、その品質を維持しつつも徹底したコストの見直しと削減によって、コストパフォーマンスを高めたメイドインジャパンモデルを作り上げていくとのことですが、コスト削減のための工数見直しや素材、加工先等、諸々のワークフローを見直すことにもなると思うので、相当な労力になるのではないかと思われます。

~気になるEVモデルやPHV等の先行きは?~

なおホンダは、2030年までに世界の売上高の3分の2以上をハイブリッドもしくはEVモデルにすると説明していて、先日発表されたばかりの「Honda e」が電気モデルの先駆車両となります。

更には、海外専売モデルとなる3列7人乗りのSUVモデル「パイロット」も含む全ラインナップモデルには、3モータークロスハイブリッドシステムを適用させるとのことで、しかしその前にはコンパクトハッチバックモデル・新型「フィット4(FIT4)」には、2モーターハイブリッドシステムを搭載(現行CR-Vハイブリッドと同じ技術に)することで、低コスト・ハイパフォーマンスを実現することが期待されています。

一方のPHVモデル「クラリティ(Clarity)」ですが、燃料電池モデルと水素燃料供給インフラストラクチャ、および電気システムだけでの航続可能距離は約140kmというとんでもない技術を持ちながらも、約588万円という高額な価格帯の壁により、販売台数で大きく伸び悩んでいるとのことですが、これについての対策は今のところなく、現行のまま販売が進められることになると思われます。

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Reference:autoevolution