新興メーカーAPEXが新型「AP-0コンセプト」を発表。僅か1,200kgの100%電気自動車で650馬力を発揮、更にリヤデザインがとんでもないことになっている近未来的スーパーカー【動画有】
発売は2年後なのに既に受注受付けもスタートしていた
例の社会問題の影響により、3月に開催予定のスイス・ジュネーブモーターショー2020がキャンセルとなり、このイベントに出展予定だった新興メーカーのAPEXから、遅れながら新型コンセプトモデル「AP-0コンセプト」が世界初公開されました。
このモデルは、イギリスの有名デザイナーであるGuy Colborne氏によってデザインされた一台とのことで、2022年後半に市販化を目指した重要なベースモデル。
APEX社によれば、新型「AP-0」はレースにインスパイアされ、公道走行も可能とするピュアEVスポーツカーであると説明しています。
「AP-0」は電気自動車とスーパーカーの特性を兼ね備えている
「AP-0」にはたくさんの個性が詰まっているとのことで、そのまま静止していても”高速走行しているように見える”ような印象的なデザインにしているそう。確かにそのデザインは大衆車とは異なるスーパーカースタイルであることがわかりますね。
エンジンは搭載していないため、グリルを使用することはなく、その代わりとしてボンネットの外に空気を送る狭いスロットが備えられています。
その他には、過激なフロントスプリッターや3ピースLEDヘッドライト、デジタルサイドミラー、フォーミュラ1(F1)からインスピレーションを得た空力リヤフィンを備えるティアドロップ型のガラスルーフ、更にはマクラーレンやBMW「i8」等にも採用されるドアが上に開くタイプのバタフライドアと、19インチもしくは20インチの大口径カーボンファイバーホイールも装備されています。
リヤデザインはかなり個性的
リヤデザインはこんな感じ。
リヤテールランプのデザインが個性的を通り越してクレイジーなことになっていますが、これはこれで何とも新しいデザイン言語と言いますか…こういった十字架のようなシームレスLEDリヤテールを採用したモデルは、「AP-0コンセプト」が初めてなのではないか?と思われます。
あくまでもコンセプトモデルなので、市販モデルでこのデザインを採用してくるかはわからないものの、コンセプトモデルらしい自由な発想と将来につなぐ夢のあるデザインで非常に好み。
ちなみにリヤディフューザーもかなり大きめで、マフラーを装着しない分自由度も高くなって空力特性を大幅に強化しています。
ARによるドライビングレッスンは受けられる?
インテリアは公開されていませんが、2シーター仕様でダッシュボードには”滑らかな層?”備えているのだとか。
この辺りは画像で見てみないとわからないものの、キャビン全体は非常にシンプルで機械加工されたアルミニウムとカーボンファイバを組み合わせたコンパクトなステアリングホイールが装備されるなど、隠れた職人気質な部分も見れるとのこと。
技術面においては、ホログラフィックARディスプレイとARレース・インストラクターと呼ばれる機能が装備されるそうで、特に後者のARレース・インストラクターは、ドライバーがサーキットでの最適な走りをARを駆使してトレーニングできる機能で、ゲーム感覚でできるとのこと。
その他にも、レベル3の半自律駆動システムを提供しているそうですが、最終的な市販モデルではレベル4のシステムへとアップグレードするそうです。
馬力は控えめながらもバランス性を重視したスーパースポーツ
最後に気になるスペック面についてですが、エンジンは搭載せずに90kWhのリチウムイオンバッテリーパックを搭載し、システム総出力650hpを発揮。
駆動方式は後輪駆動で、0-100km/hの加速時間は2.3秒、最高時速は306km/hにまで到達するとのこと。
航続可能距離は515kmと実用的な面も見せつつ、CCS急速充電器を活用することで、15分以内に80%の充電を行うことができ、中には家庭用電源コネクタも備えているそうですが、家庭用であれば充電完了するのに8時間はかかるそうです。
車体重量は僅か1,200kgと非常に軽量で、カーボンファイバ製のバスタブシャシーやボディパネル、ホイールを採用することでこれだけの車体重量を実現しています。
気になる価格帯についてですが、まだ販売まで2年以上かかるものの、約1,986万円からの販売になるとのことです。
【Apex AP-0 Concept – First Look】
関連記事
Reference:CARSCOOPS