奇しくも市販化されなかった幻のホットハッチ・アルファロメオ「ミト(Mito)GTAコンセプト」知ってる?トヨタ新型「GRヤリス」に匹敵するパフォーマンスで240馬力を発揮

2020-05-27

~個人的に最も市販化してほしかったホットハッチモデル~

先日、アルファロメオのハードコアモデルで世界限定500台のみ販売される新型「ジュリアGTA/GTAm(AlfatomeoGiulia GTA/GTAm)」の価格帯が明らかになっていましたが、実はこのモデルが発表される以前、奇しくも市販化には至らなかった幻のホットハッチモデル「ミトGTAコンセプト(Mito GTA Concept)」が登場していたことをご存じでしょうか。

▽▼▽関連記事▽▼▽

2009年のジュネーブモーターショーにて登場した「ミトGTAコンセプト」は、市販モデルとなる「ミト」をベースに発表された一台で、非常にアグレッシブなボディワークと足元のホイールの軽量化&インチアップ、更には排気量1.75L 直列4気筒ターボエンジンをチューニングすることで最高出力155ps→240psへと大幅にパワーアップ。
トランスミッションは6速MTのみを搭載し、現代のトヨタ新型「GRヤリス」のような立ち位置になります。


~2シーターでカーボンファイバーパーツを多用したレーシング向けの一台~

「ミトGTAコンセプト」の最高時速は250km/hと過激なスポーツカークラスで、0-100km/h加速時間も5秒台ととにかく速く、ホットハッチモデルとしては異例のスペックを持つ一台に。
既にこの時からトヨタ新型「GRヤリス」に匹敵するレベルを持ち、更にインテリアは2シーター化(しかもフロントバケットシート!)されているため、過激さと非実用的な面においては圧倒的に「ミトGTAコンセプト」の上。

ちなみに2シーター化による軽量化以外にも、ルーフパネルやテールゲートスポイラーは全てカーボンファイバーパーツを使用し、サスペンションやブレーキコンポーネント、シャシーもアルミニウムを多用することで軽量化と剛性を向上させているとのこと。

~後ろ姿もたくましく、リヤフェンダーの張り出しも凄いことに…~

もちろん、空力特性においても最大限の工夫が施され、エキゾーストパイプや巨大リヤディフューザーを採用することでレーシングカー並みの空力特性を取得し、更にはフロントバンパーも大量の空気を取り込むためにアルファグリルやインテークグリルも変更されているとのこと。

足回りについては、スタンダードモデルよりも20mmほどローダウンされ、更にはアクティブサスペンションをセットアップすることにより衝撃を電子制御によってコントロール。
また高速域までスピードをあげても、非常に安定した走りを提供できているそうで、改めてこのモデルが市販化されなかったことが非常に残念。

~なぜ「ミトGTAコンセプト」は市販化されなかったのか?~

インテリアについては、先述の通り後席を排除した2シータータイプで、更にはレーシングハーネスのサポートとしても機能するストラットブレースや、レーシングカー向けのステアリングホイールとギアレバー、レッドのパイピングが追加されたアルカンターラなども採用されています。

ちなみにこのモデルが市販化されなかった理由としては、このモデルが発表された時期は金融危機による問題と開発コストを抑えることが難しかったことが重なってコンセプト止まりとなり、その代わりとしてフィアット「プント/500シリーズ」、そしてアルファロメオ最強の2シータースポーツ「4C」が誕生したと言われています。

☆★☆ホットハッチ関連記事5選はコチラ!☆★☆

Reference:CARSCOOPS