フルモデルチェンジ版・メルセデスベンツ新型Cクラスのクーペ版・新型CLCクラスの開発が中止に。一体何が原因で中止になったのか?

しかも新型CLCクラスは4ドアクーペとして登場する予定だった

いよいよ2021年2月23日に世界初公開される、メルセデスベンツのフルモデルチェンジ版・新型Cクラス(Mercedes-Benz New C-Class, W206)ですが、発表直前に内外装デザイン+AMGラインが完全リークされ大きな話題となりました。

そして今回新たに、新型Cクラスの4ドアクーペ版として登場する予定だった新型CLCクラス(New CLC-Class)が、正式に開発中止・販売されないことが明らかとなっています。


新型CLCクラスは様々な理由により開発が難航していた

海外カーメディアAutomotive News Europeによると、メルセデスベンツの新型車両チーフエンジニアであるクリスチャン・フリュー氏のインタビューにて、CLAクラスとCLSの間に設けるはずだった新世代モデルCLCの開発は確かに進められていたものの、様々な条件によりに開発することを断念したとのこと。

具体的な理由の一つには、元々大排気量エンジンであるV型8気筒を搭載するはずだったのですが、欧州のより厳しい環境法規制をクリアすることができないことが大きくかかわっていたそうです。

「それじゃあ6気筒エンジンを搭載したら良かったんじゃない?」といった意見もあったそうですが、確かに直列6気筒+マイルドハイブリッドシステムにすることで環境法規制をクリアすることはできたかもしれないものの、これだけロングな直列6気筒エンジンを搭載してしまうと、フロントエンドが+50mm延長されてしまうため、フロントアクスルの負荷が増加してしまうという問題に。

つまり、ドライビングダイナミクスに大きな悪影響を及ぼす恐れがあることから、直6エンジンを搭載することは容易ではなかったとのことで、更にダウンサイジング化された直4ターボエンジンともなると、新型Cクラスなどの差別化が図られないためにCLCクラス独自の特徴が薄れてしまうという問題もあったそうです。

新型CLCクラスは価格面でもデメリットが大きかった模様

ちなみにCLCクラスには、新型Cクラスと同じMRAプラットフォームが設定される予定だったものの、EQS/EQEといったピュアEVに採用されるEVAプラットフォームに比べて大きく、そして価格帯も高価になってしまうため、EVモデルよりも優れたポイントが見当たらなかったという理由も。

なおCLCクラスは、2008年にCクラスのプラットフォームを流用しつつ、フロントバンパー含めて全1,100か所の変更を施したスポーツモデルで、従来Cクラスと大きく異なるポイントは2ドアクーペ。

ただ、2011年にはCクラスクーペが登場してしまったために、CLCクラスの特徴が薄れてしまい、僅か3年と言う短い期間にて販売終了することに。

しかも今回は、2ドアクーペではなく4ドアクーペという形で復活するとの噂が度々浮上していましたが、よくよく考えてみると新型Cクラス自体が4ドアクーペになってしまっているため、明確なすみ分けも難しかったことから、そもそも市販化する必要性は無かったのかもしれませんね。

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Reference:AutomotiveNewEurope