トヨタ新型Tjクルーザーの問合せが後を絶たないらしい。三菱デリカD:5対抗の理想的なオフロードミニバンで、市販化を望むユーザーは多いのかもしれない

2020年に市販化されないことが明らかとなったTjクルーザーだが、トヨタディーラーでは定期的に問合せがあるようだ

2017年に東京モーターショーにて世界初公開となったトヨタ新型Tjクルーザーコンセプト(Toyota New Tj Cruiser Concept)。

オフロード志向でありながらも、後席にスライドドアを採用するオフロードミニバンで、軽自動車でいえばスズキ・スペーシアギア(Suzuki Spuacia Gear)やダイハツ新型タントファンクロス(Suzuki New Tanto Funcross)、三菱の新型デリカミニ(Mitsubishi New Delica Mini)といったアクティブ志向の後席スライドドアを採用したトールワゴンモデルに近いキャラクターかもしれません。

普通乗用車でいえば、三菱デリカD:5(Mitsubishi Delica D:5)に対抗するような一台だと思いますが、残念ながらこのモデルが市販化される予定はないものの、一方で私がいつもお世話になっているトヨタディーラーでは「Tjクルーザーは出ないの?」「いつ発売されるの?」といった問合せが急激に増えているそうです。


どうやらTjクルーザーを心待ちにしているユーザーは少なくないようだ

先日、社用車の点検の関係でいつもお世話になっているトヨタディーラーに訪問した際、担当スタッフさんと今後の新車・新型車に関する話をしていたところ、「ここ最近、Tjクルーザーに関する問合せが増えてきました。1年ほど前にも何度か問合せがありましたが、2023年に入ってから急に増えている」とのこと。

なぜこのタイミングでTjクルーザーの問合せが増えたのかはわからないものの、おそらく2023年1月10日に国内カーメディア・くるまのニュースさんが公開した【トヨタ「スライドドアSUV」登場なるか!? 話題となった「Tjクルーザー」再来ある? アイシン「パワードア」搭載SUVを2024年投入へ】という記事が関係しているのでは?と推測。

via:Spyder7

おそらく記事の見出しだけを見て、お客さんが「Tjクルーザーは2024年に投入されるのか」と解釈した可能性もあり、そこからトヨタディーラーへと問合せしたのではないかと予想しますが、確かにアイシン製のリンク式パワースライドドアは2024年頃に導入予定との情報はあるものの、それと新型Tjクルーザーとの直接的なつながりはなく、少なからずメーカーからディーラー側に配信された2023年~2024年の新車・新型車販売スケジュールには、Tjクルーザーの市販化に関する話は無い、とのこと。

【アイシンがSUV向けスライドドアを開発】

Tjクルーザーは特殊な構造も多く、将来的にも採用されるかもしれない新塗装技術も採用

ちなみにこのTjクルーザーコンセプトですが、市販化されない一方で独特の構造を持つところもあり、例えばフロントボンネットは逆開き式となる「逆アリゲーター式ボンネット」を採用。

旧世代の日産フェアレディZ(240Z)やアストンマーティンでも採用されていますが、安全性の観点から採用されているのはごくわずか。

そして何よりも、オフロード志向の走りを提供するエクステリアと足回りを持ちながら、「Tool Joy Cruiser」と呼ばれる通り、エクステリアパーツの細部にはケアフリー素材(強化塗装)を採用しているため、キズや汚れにも強いというのも大きなポイントです。

トヨタ/レクサスが以前より採用しているセルフリストアリングコートとは異なり、おそらく塗装代も相当な費用が発生することが予想されますが、将来的にもこういった新世代塗装技術が他の量産モデルにも適用されるのかもしれませんね。

2ページ目:新型Tjクルーザーには、新型プリウスと同じプラットフォームとパワートレインを搭載している?