ビッグマイナーチェンジ版・日産の新型フェアレディZ(RZ34)の公道インプレッション！スポーツモデルの中ではマイルドなGTカーだが、9速ATにしてはギクシャク感もある？
確かに様々なモータージャーナリストが言うように、スポーツカーの中ではかなりマイルドな味付けになっている
2023年2月に私に納車された日産のビッグマイナーチェンジ版・新型フェアレディZ(Nissan New Fairlady Z, RZ34)version ST[9速AT＋パドルシフト付]。
これまで内外装デザインや機能性、燃費性能などをお届けしてきましたが、今回は公道にて走らせての簡易的なインプレッションをお届けしていきたいと思います。
特に今回は、一般にて走らせての乗り心地やシートのホールド感、トランスミッションの繋がり具合などをメインに見ていきたいと思います。
シートに座った瞬間のホールド感はどうだ？
新型フェアレディZ(RZ34)の一般道でのインプレッションになりますが、その前にまずお伝えしたいのが、シートに座った瞬間のホールド感。
スポーツカー特有のガッチリとしたシートのカタさや、ホンダ新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)のようなバケットシート特有の奥深く座り込めるようなホールド感とは異なり、どちらかというと”ふかふか”寄りで座りやすい印象。
感覚的には、レクサスIS F SPORTのようなFRスポーツセダンに座り込んだような印象で、いかにも「これからサーキットで走らせる！」という感覚ではなく、「スポーツカーでもロングドライブが堪能できる」というイメージが浮かびあがってきます。
フェアレディZ(RZ34)の停止から立ち上がりはMTの操作に近い？
ここからは早速公道にて走らせてのインプレッションになりますが、まずブレーキを踏んでセンターシフトを”P”→”D”レンジに切り替えてからの走り出しですが、グイッと押し出すかのような立ち上がりに驚かされます。
特に狭い駐車場だと、ブレーキを徐々に離してゆっくりとクリープ走行させないと、まるで半クラから一気にクラッチを離したときの飛び出すような走り出しになるため注意が必要です(交差点などの信号待ちのあとの走り出しも同様)。
それだけ立ち上がりでのトルクが相当に強いのだと考えられますが、ここで感じる違和感というのが、徐行レベルから低速域、そして中速域まで加速するときのクラッチの繋がり具合。
特に1速→2速のシフトアップ時は、クラッチの繋がりがギクシャクするような感覚があり、そのとき一瞬アクセルを離して軽く減速させた後に再度アクセルを踏み込んでいくと、ワンクッション置いてからの”ドカン”とくるような加速へと切り替わるため、低速時のターボラグはちょっと気になるところでしょうか(まだ慣れていないこともあり、徐々に運転が馴染んで来たら印象も大きく変化するかも)。
オートマまでもシフトアップしていく瞬間がわかるような演出
ただ3速 → 4速へと切り替わり、速度制限ギリギリまで加速してのシフトアップのつながりはとてもスムーズ。
スムーズといっても、CVTのようなシームレスな繋がりではなく、シフトアップする瞬間がわかるような(演出的な？)ギア変化ですし、1,200rpm～1,500rpmあたりで分かりやすくシフトアップを繰り返していくため、この辺りはモータージャーナリストさんたちのいう「9速ATはミッションを操作しているような感覚になる」というのも納得できるところ。
ちなみに新型フェアレディZ(RZ34)については、6速MTではなく新開発のジヤトコ製9速ATにしたのも、片道400km以上のロングドライブ用としても活用したく、GTスポーツカーと9速ATの組合せでも長時間運転が疲れないかどうか？も検証したいから。
あともう一つは、妻もスポーツカーを運転したいという想いがあるから。
妻はMT免許を取得しておらずAT限定免許のみのため、選択肢としては9速ATになってしまうものの、元々私が新開発の9速ATを心行くまで堪能したいという想いと上手く重なって、結果的には何の迷いも無くversion ST[9速AT＋パドルシフト付]で即決。
6速MTは、ハードスポーツなホンダ新型シビックタイプR(FL5)で十分
一方で、私が別に所有するホンダ新型シビックタイプR(Honda New Civic Type R, FL5)は6速MTのみですから、基本的に運転するのは私のみですし、敢えて6速MTのスポーツカーを揃えて比較するよりも、それぞれの特徴と売りとなる部分をメインにインプレッションできれば十分ということで、それぞれ異なるトランスミッションを揃えた、という背景があります。
もちろん、フェアレディZ(RZ34)とシビックタイプR(FL5)の2台を並べての撮影と禁断の比較インプレも実施予定なので、まずは天気の良いを日を狙って撮影できればと思います(早く春になってくれ…)。