これこそ「生きて帰って来られる車」だ!トヨタ新型ランドクルーザー300 GR-Sを防弾仕様に改造したチューナー現る。ガラスも全て厚さ「20mm」の防弾仕様

ランドクルーザーのコンセプト「生きて帰って来られる車」を別の意味でアップデートする仕様に

2021年8月に発表・発売されて2年3か月以上が経過した、トヨタのフルモデルチェンジ版・新型ランドクルーザー300(Toyota New Land Cruiser 300)。

日本国内では、全国の累計受注数が3万台を突破し、納期はまだまだ未定ながらも2年~3年はかかると云われています。

そんなランドクルーザーのコンセプトは「生きて帰って来られる車」とのことで、ラダーフレーム構造を活かしたTNGA-Fプラットフォームを採用したことで、オンロードだけでなく悪路等のオフロードでも高い走行性能を発揮するため、「どんな道で走らせても生きて帰って来られる」といった意味も込められています。

そして今回は、ランドクルーザーの走破性はそのままに「命を守り、生きて帰って来られる車」へとアップデートした特別な改造モデルが誕生しています。


まさか防弾仕様のランドクルーザー300が登場するとは…

こちらが今回、防弾仕様に改造されたランドクルーザー300 GR-S。

しかもスタンダードなランドクルーザー300 ZXやエントリーグレードではなく、オフロード志向強めのGR-Sをチョイスしてくるところに、チューナーの強いこだわりが感じられますが、オフロード以外のところでも戦える戦士をアピールしたかったのでしょうか。

ちなみにこのモデル、日本ではなく南アフリカを拠点とする車両装甲会社のSVI Engineeringが独自に開発・発表したもので、B4装甲パッケージを装着した防弾仕様。

SVIは、2022年にもAK-47(自動小銃)耐性のあるB6パッケージのランクル300も発表済ですが、今回は更に力強さが感じられるGR-Sでリリースしてきました。

SVIにとって、レベルB4の装甲車両はランドクルーザー300 GR-Sが初めて

改めて防弾仕様のランドクルーザー300 GR-Sを見ていきましょう。

一見して何の変哲もないエクステリアに見えますが、SVI曰く、このB4装甲パッケージは、0.44マグナムまでの拳銃に耐えることができるボディを持ち、理想的なハイジャック防止ソリューションに仕上げられているとのこと。

今回のモデルについて、SVI事業開発ディレクターのニコル・ロウ氏によれば「2021年に南アフリカ市場向けに納車された一番最初のランドクルーザー300以来、私たちの開発プロセスは厳格というほかありませんでした」とコメント。

加えて、「それ以来、私たちはいくつかのユニットをレベルB6まで装備してきましたが、これは私たちのさらに改良されたレベルB4ソリューションの最初の例であり、ここでは日本ブランドの脅威的なGRスポーツグレードに適用されています」と述べています。

ちなみに、この研究開発においては、実際に現地にて起こりうることを想定し、様々な角度から射撃するなどのテストが実施されていて、他にもAK-47をブレーキローターに撃つなど、エンジニアがランダムに撮影する動画を定期的に投稿しているのも中々の見どころ。

エクステリアだけでなく、ガラス類も全て20mmの防弾仕様にアップデート

防弾仕様なのは、ドアパネルだけでなく、全てのドアクロージャーやフロントガラス、リアハッチガラス、更には全てのウィンドウ周りのオーバーラップも含まれていて、SVIによれば、ガラスは全て0.8インチ(20mm)の防弾仕様となるバリスティックガラスに交換されているそうです。

遠目からだと分かりづらいのですが、ガラスにはしっかりとSVIのロゴも確認できますね。

リヤクォーターガラスにもSVIロゴ付き。

様々な防弾仕様のパーツを装着するだけでなく、バランス面を考慮しつつ、主要な領域に正確に切断して接着されたケブラーを組み合わせて使用することにより、より密で脆弱な領域には小さな装甲鋼板を採用。

その結果、360度の保護を提供できるようになり、更には窓ガラスを開けたときのすき間から狙われる心配も少なくなるそうです。

2ページ目:新型ランドクルーザー300 GR-Sに採用されているB4装甲パッケージの価格は?