【さようなら】ジャガーが全車種7車種の内「6車種」を2024年内に生産終了へ。実質残るのはF-PACEのみ…一体どうなる?マクラーレンはアルトゥーラよりも下のモデルは開発しない?
電動化&高級路線に向けての動きとはいえ、あまりにも大胆過ぎるな…
2021年にジャガー・ランドローバーグループが発表したReimagine戦略から3年以上が経過し、今後本格的に電動化のモデルがラインナップされる計画ですが、今回突如としてジャガーの主力ラインナップモデルの多くが、生産・販売終了すると報じられています。
海外カーメディア・オートモーティブニュースの報道によると、ジャガー・ランドローバーの広報担当者に取材したところ、2024年末までに「6車種ものラインナップモデルを廃止する」と回答したそうです。
ちなみに、既にジャガーは2ドアスポーツクーペのFタイプ(Jaguar F-TYPE)の生産を終了していますが、これも含めて何が廃止となるのでしょうか?
廃止となるモデルは、驚きの「6車種」
今回、ジャガーのラインナップモデルで生産・販売終了予定となっているのが、先ほどのF-TYPE含めてXE/XFセダン/XFワゴン/Eペース(E-PACE)/Iペース(I-PACE)の全6車種。
何と…ほぼ全てのラインナップモデルが廃止となる計画で、唯一Fペース(F-PACE)のみ残ることに。
ジャガーは、電動SUVが「EVの新波とともに存続する」と述べていましたが、同社は考えを改め、2023年にI-PACEのガソリンモデルとともに廃止にすることを明らかにしています。
ジャガーCEO「廃止とするモデルは、全て利益の無いモデル」とキッパリ
今回の報道について、ジャガーCEOであるエイドリアン・マーデル氏は投資家らに対し、これらの6つのモデルは同社にほとんど利益をもたらしておらず、「極めて価値が低く、利益はゼロに近い」と説明しているとのこと。
少なくとも6つのモデルが廃止となることで、ジャガーのラインナップは1車種(F-PACE)のみに簡素化されるわけですが、間もなく展開される完全電気自動車の戦略を考えると、今後ラインナップされるモデルのほとんどがピュアEVということに。
ジャガーブランドは、更なる高級車ブランドへと底上げされるようだ
なお、2024後半にはEV時代の先駆けとなるコンセプトカーが登場する予定で、価格は100,000ポンド(日本円に換算して約2,050万円)を超えるグランツアラー(GT)になると言われ、大型SUVも開発中であると報じられています。
こうした動きから、ジャガー・ランドローバーグループは、ベントレーに対抗すべく少量生産で利益率の高い車に注力することで、ジャガーの高級化を推進していく計画とのこと。
ただ、この2つのイギリス自動車メーカーの大きな違いは、ベントレーの親会社であるフォルクスワーゲン(VW)グループが、今後10年間も内燃機関モデルを販売し続けるということ。
当初の計画では、2030年までに完全電気自動車に移行することになっていましたが、この目標は直近にて3年延期されることになるため、しばらくはガソリンモデルを主流にしつつ、徐々にハイブリッドやピュアEVにシフトしていく計画。
一方で、インドを拠点とするタタモーターズ傘下のジャガー・ランドローバーは、刷新されたジャガーブランドの年間販売台数を5万台以下に抑えたいと考えていて、これにより高級ブランドの希少価値を高めていく考えがあるようです。
ちなみに2024年内に販売されるモデルはすべて、同ブランド専用に開発されたロングホイールベースのJEAプラットフォームを基盤とし、新型電気自動車は後輪操舵/全輪駆動/急速充電機能を備える予定となっています。
遂にジャガーのエンブレムも廃止へ?
今後のジャガーモデルは、ミニマリズムを重視した斬新なデザイン言語により、新型車は現行のICE車とはほとんど似ていないと言われているそうです。
この他においては、象徴的な跳躍するジャガーのエンブレムがなくなり、他の多くの自動車メーカーのトレンド同様に「JAGUAR」のレタリングバッジが積極的に採用されるとのこと。