【さようなら】ジャガーが全車種7車種の内「6車種」を2024年内に生産終了へ。実質残るのはF-PACEのみ…一体どうなる?マクラーレンはアルトゥーラよりも下のモデルは開発しない?

(続き)マクラーレンは自社ブランドを更に高い地位へと上げていく?

続いて、マクラーレンのエントリーモデルでスポーツシリーズとしてラインナップされていた540C/570GT/570S/600Lですが、これらに置き換わるモデルについて、マクラーレンが公式にコメントしています。

マクラーレンの売上に大きく貢献してきたスポーツシリーズですが、現時点では完全に廃止となり、エントリーモデルとしてはプラグインハイブリッド(PHEV)スーパーカーのアルトゥーラ(Artura)がラインナップされています。

しかもこのスポーツモデルについては、マクラーレン曰く「復活することはない」として、その代わりとして、スーパーカー/ハイパーカーに続き、シャードパフォーマンスSUVに焦点を当ててラインナップしていくと語っています。


マクラーレン「アルトゥーラよりも下のグレードを展開する計画は無い」

海外カーメディアCARSCOOPSのインタビューにて、マクラーレン製品企画担当ディレクターであるジェイミー・コーストフィン氏は「アルトゥーラより下のエントリーレベルのスーパーカーを発売する予定はない」と明言しつつ、現時点でマクラーレンのエントリーモデルはGTの後継機種となるGTSのままに。

そしてマクラーレンは、アルトゥーラの発売以来、このクルマを同社初の「高性能ハイブリッド・スーパーカー」と呼び、生産中止となった570Sとは「一線を画している」と説明。

今後ラインナップするモデルは、「その価格帯に見合ったパフォーマンスを重視して販売していく」とのことですが、マクラーレンは自虐的ながらも「V8エンジンを搭載した過去の二番煎じのクルマとは異なり、アルトゥーラは最先端のハイブリッドパワートレインを誇ります」と語り、新開発のV6ツインターボ&電気モーターを組合せたプラグインハイブリッド(PHEV)により、どのスポーツシリーズよりも強力で、アルトゥーラをスーパーカーの性能をさらに高いレベルへと押し上げていると自信を示しています。

570Sなどのスポーツシリーズは「スポーツカー」の定義に当てはまらないようだ

なお同氏によると、マクラーレンは顧客やメディアからのフィードバックから、570Sが「スポーツカー」の定義に当てはまらないことを認識していたそうで、その結果アルトゥーラは同社の「次のステップ」となり、より上のグレードとなる750Sと並んでスーパーカー分野で確固たる地位を確立していると説明。

つまり、スポーツシリーズと云われていた540C/570S/570GT/600LTは、スポーツカーとしては該当しなかったとして、マクラーレンは更に上を行くブランドとなるため、アルトゥーラ以上のモデルをラインナップしていく必要があると考えているんですね。

それ以前にマクラーレンは企業として存続できるのだろうか

本質的には、アルトゥーラは570Sのより強力な後継車でありながら、全面的にアップグレードされており、フェラーリ296GTB/296GTSといった大人気スーパーカーと真っ向から競争できる位置にあることは確か。

車体重量も、先ほどの競合モデルよりも83kgほど軽いことでトータルパフォーマンスを高めていると語ってはいますが、実際のところアルトゥーラを街中で見かけることはほとんど無く、現実的な売り上げという面で考えるとフェラーリの方が上であることは言うまでもなく、今度は企業として存続できるかどうか…という面で厳しい状況が続くかもしれません。

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Reference:AutomotiveNews, CARSCOOPS