ホンダ新型フリードやZR-Vなどで起きている「謎の急ブレーキ」がアメリカにて調査へ。インサイトやパスポート等の約30万台がリコールに?

日本では国土交通省を通じての本格的な調査は進められていないようだが

前回のブログにて、私が所有するホンダ新型フリード (Honda New FREED)やZR-V、そしてWR-Vなどにおいて、アダプティブクルーズコントロール[ACC]中に意図しない急ブレーキ(通称:ファントムブレーキ)が発生することをお伝えしました。

このファントムブレーキに関しては、様々な要因が考えられるものの、私がいつもお世話になっているホンダディーラーによれば、「メーカーは調査しているものの、未だ原因解決には至っていない」という回答でした。

今回、このファントムブレーキがアメリカでも起きているそうで、遂に米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が調査を開始することが明らかとなりました。


アメリカではインサイトとパスポートを対象に調査を進める模様

今回、アメリカ市場向けとして販売されているホンダ車29万台以上において、NHTSAは自動緊急ブレーキ[AEB]システムの問題について調査を進めることに。

この調査は、予てより衝突事故や負傷の報告が挙げられていた予防安全装備・ドライビングサポートの誤作動有無に関するもので、全ての車種が対象というわけではないものの、まずは主力モデルとして過去にラインナップされていた車種が対象となっています。

2024年3月、NHTSAの欠陥調査局であるODIが、2019年~2022年モデルとして販売されたインサイト (Honda Insight)や、2019年~2023年モデルのパスポート (Passport)の調査を開始。

当初は予備評価として始まったものの、その後の問題の「範囲や頻度、及び潜在的な安全関連の影響を更に評価する」ための本格的なエンジニアリング分析へと拡大していきました。

AEBシステムの不具合について、ホンダは「顧客はAEBシステムについて十分理解していない」と逃げの姿勢

安全機関の説明によると、AEBシステムを不注意かつ不必要に起動すると、衝突の危険性が高まる恐れがあるとし、ホンダは、この欠陥に関連する可能性のある412件の報告を認識しているものの、一部の顧客は「AEBシステムとその限界について十分に理解していない可能性がある」と主張していますが、顧客に寄り添うことなく逃げの姿勢。

ODIに提出された複数の苦情/報告では、ホンダディーラーではこの状況を再現できず、誤った起動は「通常のAEB動作と見なされる」と述べているそうです。

日常で起きても販売店で再現できないことは”あるある”

確かに、普段乗りしていて誤作動や不具合が生じることはあっても、販売店に持ち込んで整備士さんやスタッフさんに調査していただいたところ「誤作動や不具合は確認できなかった」という例は定番であり”あるある”。

そういったとき、私の場合は可能な限り動画などを撮影して販売店に提出するように心がけているのですが、今回のようなAEBシステムの誤作動に関する報告が数百件にも及ぶとなると、調査機関を通じて調査することは致し方ない流れだと思うんですね。

2ページ目:ホンダは過去にもAEBシステムの不具合で、アコードやCR-Vも調査していて、その対象台数は300万台にも上っていた?