ポルシェが新型911GT3 RS (992世代)向けにウェット向け新開発ミシュランタイヤを発表→サーキットで10秒短縮!ホンダ新型パスポートのグレード別価格帯も判明
新開発タイヤは、アメリカのポルシェセンターでのみ販売されるようだ
ポルシェのハイパフォーマンスモデルでお馴染みとなる911GT3 RS (Porsche New 911 GT3 RS, 992世代)。
サーキット走行において、公道走行可能なスポーツカーの中でも上位に君臨する一台ですが、今回このモデル専用のハイパフォーマンスタイヤが発表され、従来のタイヤを装着したときに比べて、ウェットな路面だと10秒近くもタイムを縮められるほどの性能を有していることが明らかとなりました。
なおこのタイヤは、現時点でアメリカのポルシェセンターでのみ販売されるそうですが、将来的には他の市場でも販売される可能性があるようです。
ポルシェが発表した新開発のハイパフォーマンスを見ていこう
今回ポルシェが発表したのは、992世代となる911GT3 RS専用のウェットウェザータイヤで、このタイヤは「サーキット走行シーズン」を延長し、他のタイヤよりもトレッド寿命が長くなることを約束するとのこと。
気になるタイヤ銘柄は、新開発のミシュラン製パイロットスポーツS 5。
このタイヤは、他のいくつかのOEMの高性能モデルに使用されていますが、911GT3 RS用のタイヤに関しては、寒くて雨の多い天候を念頭に置いてポルシェ専用に開発されたとのこと。
またポルシェによれば、冬用タイヤやドライコンディション用の超高性能パイロットスポーツカップ2 Rなど、ミシュランが911GT3 RS用に販売している他の3つのタイヤも販売するとのことで、バリエーションが豊富で、様々なシーンでも活用できるのは魅力的(実用的かどうかは別の話ですが…)。
ちなみに今回発表されたウェットウェザータイヤは、2022年にミシュランとの共同開発により、パイロットスポーツS 5コンパウンドの開発を開始。
約3年という長い開発期間を経て完成したタイヤゴムは、トレッドの深さが7.4mmで、中央に4つの大きな溝があり、できるだけ多くの水を排出する仕組みになっています。
また、このタイヤは通常よりもシリカの割合が高く、摂氏4.4度~15.6度の温度で最適に動作するとのこと。
ドライコンディション用のタイヤに比べて、ウェットタイヤだとポルシェサーキットコースでは10秒以上も短縮!
今回発表されたウェットウェザータイヤと、ドライコンディションに特化したミシュラン製パイロットスポーツカップ2タイヤの違いは顕著で、実際、ミシュラン・デベロップメント・サーキットのウェット条件において、周回2.7kmのサーキットコースではパイロットスポーツS 5タイヤを装着した場合だと、1周あたり10秒以上も速くなっていたことが判明。
実際にウェットウェザータイヤでのタイム計測しての動画は、以下の通りとなります。
サーキット重視の911向けに提供される他のタイヤ同様、ミシュランのタイヤサイズは、フロント275/35 ZR20インチ、リア335/30 ZR21インチで前後異径となり、アメリカのポルシェセンターでのみ販売されますが、現時点ではまだ具体的な価格帯は判明していないとのこと。
今回のウェットタイヤは、普段使いも考慮すると最も需要のあるタイヤかもしれない
今回の新開発タイヤについて、ポルシェのGT車両担当ディレクターであるアンドレアス・プロイニンガー氏は、「春と秋にサーキットでもっと多くの時間を過ごしたいという、特にパフォーマンス重視のお客様の要望に応えています」と語り、加えて「新しいタイヤは、911GT3 RSの年間の走行可能期間を大幅に延長します」と説明しています。
なおポルシェは、今回のウェット路面に適したタイヤ意外にも、ピレリ製P Zero Trofeo RSタイヤや、グッドイヤー製Eagle F1 SuperSport RおよびF1 SuperSport RSタイヤも共同開発してきましたが、今回新たに発表されたタイヤは、普段使いも考慮すると最も需要の高いタイヤかもしれませんね。