車両価格だけで4,800万円のロールスロイス新型スペクターを新車で購入した平均年齢が衝撃だった!なぜスペクターがここまで人気なのかを考える
高い年齢層の方々が購入しているイメージの高いロールスロイスだが、意外とそうでもなかった?
ロールスロイスのオーナーといえば、50代~70代後半の比較的高い年齢層が所有しているイメージが強く、その多くが運転手付きで移動するようなVIP送迎車として活用している、と思われる方も多いのではないでしょうか。
旧世代のファントムやシルバースパーといったモデルにもなると、若くておしゃれなオーナーというよりも、紳士的で落ち着いた年齢層高めの男性が乗っているイメージが残っていますが、実はここ最近、ロールスロイスの客層が大きく変化していることが明らかとなりました。
海外カーメディアThe Driveの報道によると、ロールスロイスに直接取材したところ、直近で販売されたピュアEVモデルの新型スペクター (Rolls-Royce New Spectre)を購入された方の平均年齢がとても若くなっていることが判明。
具体的にどれぐらいの年齢層の方々が所有しているのでしょうか?
何とスペクターオーナーの平均年齢は「35歳」
こちらが、ロールスロイスの新世代ピュアEVスーパークーペの新型スペクター。
新車での車両本体価格は4,800万円からとなりますが、オプションや消費用などを含めると、優に6,000万円以上になることも。
スぺークターは、往年の大排気量V型12気筒エンジンは搭載されていない100%電気自動車。
ボディサイズは、全長5,475mm×全幅2,017mm×全高1,573mmととんでもなく大柄で、モーターは前後2基搭載、更にバッテリー容量は102kWhと大きいため、システム総出力584ps/システム最大トルク900Nmを発揮。
車体重量は2,975kgととんでもなく重めですが、0-100km/hの加速時間は4.5秒と非常に速く、最高時速は250km/h、航続可能距離はWLTCモードで約530kmと中々に実用的なんですね。
そんなハイスペックで近代的なモデルとなるスペクターですが、ロールスロイスの北米社長であるジョン・コルベス氏に対し、海外カーメディアThe Driveがインタビューしたところ、何と「ロールスロイス・スペクターの新規購入者の平均年齢はわずか35歳」と回答。
驚くべきことに、スペクター購入者全体の4割が新規の顧客だそうで、なかには20代前半でスペクターを購入しているオーナーも存在するそうです。
これだけ平均年齢が大幅に下がっている背景には、先ほどの40%に含まれる新規購入者の多くが20代~30代と若い方々であるということに加え、ピュアEVモデルのスペクターが若者から絶大な支持を得ているとのこと。
ロールスロイスは、既に次なるピュアEVの準備も進めている
そしてロールスロイスは、こうしたピュアEVモデルの人気を維持するため、2025年後半にももう一台の電気自動車を発表する予定で、幅広い客層獲得はもちろんのこと、「スタイリングやデザインによっては、新規顧客を更に多く獲得できるチャンスでもある」と語っています。
近年では、ポルシェやアウディなどがピュアEVへのシフトを撤回するなど、再び内燃機関モデルの販売に注力することを明らかにしていますが、これらの流れとは全く異なる方向性を持つのがロールスロイスであり、ある意味でこれもアッパー層の顧客の思想や、「特別なピュアEV」というスペシャリティさから生まれるが故。
なぜスペクターは成功したのか?
先ほどもお伝えした通り、ロールスロイスは「顧客の多くがスペクターに対しての反応が好評である」と言及しているため、その背景には「ロールスロイスは静かで上質な乗り心地を持ち、それでいてパワフル」という”特異なスペックとロールスロイス独自のキャラクター”を持つことから、本来相反するであろう両者が奇跡的にマッチしたのだと考えられます。
そもそもロールスロイスの平均年齢層は、そこまで高くない
ちなみに、ここで注意してほしいポイントとして、ジョン・コルベス氏によれば「そもそもロールスロイスの全ラインナップモデルを含めた、顧客の平均年齢層はそこまで高くなく、先ほどのスペクターやゴースト、ファントム、カリナンなども含めると平均年齢は42歳です」と回答。
つまり、「ロールスロイスの客層の平均年齢層が高め」というのは、私たちの勝手なイメージであり、実際のところはもっと若く「幅広い層に愛されている」というのが正解なのかもしれません。