ポルシェが「新型935」に続き「911スピードスター・コンセプト」をデビュー。「911GT3/911R」ベースのプラットフォーム&エンジンを採用

2020-05-26

「911スピードスター・コンセプト」がアメリカにてデビュー

ポルシェは先日、アメリカ・カリフォルニアにて開催されたRennsport Reunionにて、新型のレーシングモデル「935クラブスポーツ」を世界限定77台にて販売することを発表しましたが、今回は更に貴重な「911スピードスター・コンセプト」を同イベントにアメリカデビューしました。

この個体は、6月8日にポルシェ創立70周年を記念した際に登場したモデルでもあり、ツートンのメタリックホワイトとシルバーにて仕上げられ、ポルシェ・モータースポーツとExclusive Manufakturとのコラボレーションにて生み出された究極のコンセプトモデルとなります。

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「911スピードスター・コンセプト」はどんな車?

「911スピードスター・コンセプト」は、既存の「911(991)GT3」のプラットフォームをベースにしており、パワートレインは「911R」にも採用の排気量4.0L 水平対向6気筒自然吸気エンジンを搭載し、トランスミッションはPDKではなくMTとなります。
車名にもありますが、基本的にはコンセプトモデルになるため、この個体以外は生産されていないのですが、いずれ生産台数を限定して販売する可能性も示唆しています。

改めて「911スピードスター」を見てみよう

このモデルは、ポルシェ最初のスポーツカー・1952年モデルでオールアルミ製ボディに限定16台しか製造されていない「356 1500スピードスター」からインスパイされたもので、よりショートで豪華なフロントスクリーンが大きな特徴となっています。
装備内容としては、ロールオーバー・プロテクション構造を隠すダブルバブルデザインのカーボンファイバリヤカバーや第3のブレーキライトなるものも搭載されています。

リヤ部のデザインについては、スピードスターの伝統的なコンバーチブルルーフの代わりに、軽量のトノカバーを備えています。
この個体のデザインを担当した人物は、カーボンファイバコンポジットフードやエクステリアミラー、1950年代スタイルのセンター燃料タンクキャップ等、多くのレトロチックなインスピレーションとコンポーネントを導入しています。

足回りについては、Fuchsデザインのセンターロック式5スポークアルミホイールを装着し、ブラックのブレーキキャリパ、カーボンブレーキをインストールしていますね。

インテリアをのぞいてみると、ブラウン(コニャック?)系のレザーとカーボンファイバを用いたバケットシートを装備。
ダッシュボードには、スピードスターのバッジが添付されています。

全体的にシンプルで、敢えて近未来的な造りではなく、軽量化とレトロ感の匂いを残すためにインフォテイメントシステムを廃止し、センタースタックには大きな空きスペースが設けられています。

ボディワークについては、「911カレラ4カブリオレ」と共有されていますが、上記にもある通り、シャシーは本質的に「911GT3」から継承しているとのことで、エンジンにおいても排気量4.0L 水平対向6気筒自然吸気エンジンを搭載し、最高出力500psを発揮します。
価格帯については、一切不明ながらもオークション販売ともなれば億超えは必至となるでしょう。
何せ最後の”991”の名を持つコンセプトモデルですから、そのプレミア価値は相当なものだと思います。

Reference:CARSCOOPS