フェラーリのワンオフモデルが完成するには最低でも5年もの期間が必要。そもそもワンオフモデルを作るには250名の限られたVIP顧客にしか対応していない件

2020-05-27

~フェラーリのワンオフモデルのハードルはとんでもなく高い~

フェラーリのワンオフモデルといえば、「SPシリーズ」のナンバリングが数多く登場し、その中でも「スペシャル・プロジェクト」の第一号車として登場した「SP1」のオーナーが日本人であることも非常に有名ですが、こうしたフェラーリのワンオフモデルを製作するには、一般の顧客では絶対に実現することができず、フェラーリが定めた上位顧客250名のみが、このプロジェクトを実現することができると言われています。

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~ワンオフモデルは5年間の修業期間と厳しい審査基準が待ち受けている~

こうしたフェラーリのワンオフモデルは、同社が信頼を置いているポートフォリオ・コーチビルダー・プログラムと呼ばれる、既存モデルをベースに全く新しいボディワークを用いる企業へと委託され、VIP顧客が求める更なる非日常的なモデルが誕生します。

ワンオフモデルの最近の例で言えば、フェラーリとしても初めて開発した”レーシング専用のワンオフモデル”となる「P80/C」や、Iconaシリーズの一部として登場した「モンツァSP1/モンツァSP2」といったところですが、こういったワンオフモデルを開発するに当たり、同社コマーシャル及びマーケティングのボスでもあるEnrico Galliera氏によれば、最低でも5年間のウェイティングリストがあると説明していて、更に同社が”このオーナーが購入するにふさわしい人物であるかどうか”を選ぶ審査基準なるものもあるそう。

~フェラーリの厳しい審査基準をクリアしなければ、どんな人物であっても購入することはできない~

ワンオフモデルは、そう簡単に製造することはできませんし、そもそもこうしたワンオフモデルを作るためには、約250名の限られたVIP顧客だけがオーダーする権利を与えられているので、仮にVIP顧客ではない人物が国王クラスでもあって、大統領クラスの人物であったとしても、フェラーリが定めた基準をクリアし、VIP顧客として認定されなければ一般客と変わらない扱いとなってしまいます。

そして、このワンオフモデルは毎年2~3台を超えるような生産は行っておらず、複雑なパーツを持つため、生産工程が非常に困難な状態になっていることはもちろんのこと、限られた人物だけが製造することを許されています(もちろん、それだけコストもとんでもなく掛かるので1台あたりの利益率もとんでもなく高い)。

なお、このモデルの製造が完了するには18か月~24か月かかるとのことですが、以前発表されたばかりの「488GT3」をベースにした「P80/C」は3年近くかかったとして、ワンオフモデル史上最も開発期間が長い1台であったといわれています(その背景には、公道上での合法的な規則や排ガス規制といった基準が何も定まっていなかったため、可能な限り自由に作られたことも要因だと言われています)。

~ワンオフモデルよりも更に審査が厳しいのが「ラ・フェラーリ・アペルタ」だったり?~

ただ、今こうして考えてみると、フェラーリのワンオフモデルを作ることが許されている人数が約250名ということであれば、同社が世界限定209台+1台のみ販売したオープン仕様の「ラ・フェラーリ・アペルタ」は、ワンオフモデル以上に審査が厳しいモデルであり、世界でもトップクラスでハードルの高い一台であることが改めて実感できますね。

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Reference:motor1.com