これマジか…ブガッティ・シロン・ピュールスポールは4年ごとに約7,300万円の維持費が発生!燃料タンク交換代だけで630万円以上…日産の新型フェアレディZ(RZ34)が買えるじゃないか
シロン・ピュールスポールは日本円で換算すると約5億円…更に維持費はとんでもない金額だった
さてさて、ブガッティが世界限定60台のみ販売し、最近では日本でも一台納車されているハイパフォーマンスモデルの新型シロン・ピュールスポール(Bugatti Chiron Pur Sports)ですが、このモデルの維持費に関する詳細な情報を公開してくれた大富豪のSNSが話題になっています。
このモデルのベースとなっているシロンといえば、世界限定500台のみ販売された最高出力1,500psを誇る究極のハイパーカーで、日本人でいえば元ZOZOTOWNの前澤友作 氏や芝浦グループホールディングスの新地哲己 氏が所有していることでも非常に有名ですね。
ちなみに日本の場合だと、ブガッティ東京などの正規ディーラーにて購入する場合は、新車特典として4年のメンテナンスパッケージが付帯され、1年点検に相当する点検が年1回、4年分無料で受けられるといったサービスがあります(新地 氏のシロンやケーニグセグ・アゲーラRSRも、ガソリン代や保険代以外のランニングコストはほぼ無償と教えて頂けた)。
つまり、イニシャルコストはかなりかかるブガッティでも、こうした新車パッケージを利用することでランニングコストを抑えることも可能になるわけですが、仮に新車パッケージを付帯しない場合だと、日々かかるランニングコストがとんでもない金額になるという具体的な例が公開されているため、早速その中身を見ていきたいと思います。
どうやらシロン・ピュールスポールに関する具体的なメンテナンススケジュールが共有されている模様
それでは早速、ブガッティ・シロン・ピュールスポールの維持費の内訳をチェックしていきたいと思います。
ちなみにこの情報を公開してくれたのは、シンガポール在住でマレーシア出身のブガッティ愛好家としても知られるムハンマド・アル・カウィザマーニ(Muhammad Al Qawi Zamani)氏で、彼もまたシロン・ピュールスポールを所有するオーナーでもありますが、彼がシンガポールに新設されたブガッティショールームを訪問した際、同車に関する具体的なメンテナンス資料を頂いたそうです。
※これから公開される維持費については、税金や技術派遣されるエキスパートの人件費、交通費、旅費などが一切含まれていないとのことで、それらを含めると更にとんでもない金額になるようです。
シロン・ピュールスポールのメンテナンス内容はこうなっている
まず、ブガッティが推奨するサービスプログラムをオプションとして選択している場合、シロンに関して高度な訓練を受けた10名の技術エキスパートチームが派遣され、可能な限り最善の方法で、シロンもしくは先代のヴェイロン(Veyron)の修理・メンテサービスを行うとのことで、24時間体制で対応してくれるとのこと。
そしてここから具体的なサービス内容と費用になりますが、まずは納車後14か月もしくは16,000km(10,000マイル)の何れかが先に迎えた場合、以下のオイル交換を実施するとのことで、その費用は24,979ドル(日本円換算で約380万円)発生するとのこと。
つまり、「14か月全く乗っていなくても約276万円のメンテ費用が発生」するということです。
オイル交換費用・・・24,979ドル(日本円換算で約380万円)
[内訳]
◇エンジンオイル交換(SAE 10W-60)
◇オイルフィルター
◇クーラント
ちなみのこのオイル交換の際は、全16個ものドレインプラグを外して作業するため、相当な工賃が発生するわけですが、こうした途方もないオイル交換を実施したYouTuberも存在するほど(動画の後半はしんどそうな表情が印象的だった)。
特別なタイヤ交換費用だけで新型フェアレディZが1台購入できる
続いて足回りのメンテ費用を見ていきましょう。
タイヤホイールやブレーキ関連などを交換する際の費用は以下の通りとなっています。
ちなみにシロン・ピュールスポール用に特別に開発されたミシュラン製パイロットスポーツカーップ2Rタイヤも準備されていますが、こちらの価格帯はちょっと桁違い。
◇フロントカーボンセラミックローターディスクと3Dプリントキャリパーをチタンブレーキパッドプレートに交換:58,952ドル(日本円換算で約898万円)
◇ブレーキフルード/ケーブル/クリーニングブレーキコンポーネント交換:58,951ドル(日本円換算で約898万円)
◇14か月~16か月/16,000kmごとのオイル交換+タイヤホイール交換のセット:49,958ドル(日本円換算で約761万円)
◇タイヤ交換:7,993ドル(日本円換算で約122万円)/1セット
[タイヤ銘柄は以下から選択可]
-ピレリ製ウィンターソットゼロ3
-ミシュラン製パイロットスポーツPAX
-ミシュラン製パイロットスポーツカップ2 XL◇特注タイヤ交換:41,965ドル(日本円換算で約639万円)/1セット
[タイヤ銘柄]
-ミシュラン製パイロットスポーツカップ2R:フロント285/30 R20インチ、リヤ355/25R21インチ
何れもとんでもない金額ですが、特注タイヤに至っては約639万円ということで、日産の新型フェアレディZ(Nissan New Fairlady Z)が購入できるレベル(北米での車両本体価格は約4万ドル(日本換算で約609万円)。
なぜタイヤ代だけこんなに高額なのか?
ただ、ここで勘違いしてはいけないのが特注タイヤ交換が約639万円と云われているものの、厳密にはタイヤの交換はフランスのブガッティ本社でしかできないため、車両をそのまま本社に輸送する必要があるんですね。
したがって、フランス⇔自国へと輸送するために船便代も含めての金額なので、タイヤ代だけで約639万円が発生するというのは大間違いなので注意してください。
ちなみにブガッティでは、こうしたシロンなどの新型車を購入する際には、事前審査として社会貢献度やスーパーカー/ハイパーカーの購入履歴、そしてタイヤを維持できるだけの経済力があるかを審査しているとの情報もあるため、そういった意味では上記の価格帯が発生することは想定の範囲内ということになりますね。